この記事のまとめ
公務員面接試験の情報を網羅的に解説!
数々の面接試験を経験、突破してきた筆者が面接突破のコツや対策方法を紹介します。
初心者でも分かりやすい内容なので、ぜひ参考にしてください!
公務員試験の面接は、最後に立ちはだかる大きな壁と言えるでしょう。
そのため、多くの受験生が苦手としています。
しかし、面接のコツや対策方法を理解してしまえば、そこまで難易度は高くありません。
まずは、面接について全体像を把握してから対策していくようにしましょう。
もくじ
公務員面接試験の全体像
筆記試験を乗り越えた者のみが受けることができる試験、それが面接です。
公務員試験は資格試験であり、面接重視であることは間違いありません。
近年では、より重視されている傾向がありますね。
だからこそ、面接に対する正しい認識が必要になってきます。
面接の種類(形式)
面接の種類は以下の4つ。
- 個別面接
- 集団面接
- 集団討論
- プレゼン面接
詳しく解説していきますね。
個別面接
個別面接は100%実施される試験の形式ですね。
受験生1人に対して、複数人の面接官が質問する形式です。
面接の時間は15分〜20分が一般的。
基本的には面接カードやエントリーシート(以下「EC」)に沿って、質問されます。
集団面接
受験者が複数人で、面接官も複数人いる形式です。
集団面接は、他の受験生の影響をモロに受けることが特徴ですね。
回答方法として、挙手制や順番など様々。
特徴や注意点を把握しておかないと、本来の実力を発揮できない場合もあります。
集団面接の詳細については、【公務員試験】集団面接の注意点と対策方法【よく聞かれる質問7選も紹介】をご覧ください。
集団討論
集団討論は、5人前後のグループで、与えられた課題について制限時間内に結論を出すという形式です。
よく集団面接と混同されてしまいますが、全くの別物。
集団面接とは異なり、結論が出なかったり、意見の対立が続くとグループ全員が不合格になることもあります。
ホワイトボードを使用したり、変わった課題を出される場合があるので注意が必要ですね。
集団討論の詳細については、【公務員試験】集団討論で面接官から高評価を受ける5つのコツをご覧ください。
プレゼン面接
以前は全く採用されていませんでしたが、近年増えてきたのがプレゼン面接ですね。
社会人枠などの試験で増加傾向の試験です。
面接前に受験者に課題を与え、資料を自分で作成し、自分の意見を面接官にプレゼンしていく形式です。
プレゼン面接は資料の見せ方が非常に大切で、作成のコツなどの知識が必要になってきますよ。
プレゼン面接の詳細は、【公務員試験】プレゼン面接を3つのステップで解説【情報・資料・実技】をご覧ください。
配点
面接試験の配点は非常に高い傾向です。
参考までに国家公務員や地方公務員の配点表を掲載していますので、参考にご覧ください。
教養択一 | 専門択一 | 教養記述(論文) | 専門記述 | 人物試験(面接) | |
国家一般職 | 2/9 | 4/9 | 1/9 | - | 2/9 |
国税専門官 | 2/9 | 3/9 | - | 2/9 | 2/9 |
裁判所事務官(一般職) | 2/10 | 2/10 | 1/10 | 1/10 | 4/10 |
神奈川県一種 | 100/550 | 100/550 | 50/550 | - | 300/550 ※1 |
※スマホの場合は、右にスクロールできます。
※1 第1回個別面接50点、第2回個別面接250点の合計
公務員試験は民間試験に比べ、難易度が高い筆記試験が用意されていますが、面接試験に関しては民間と同じく面接重視・人物重視です。
また国家一般職は、筆記試験の点数が重要であることは有名です。
しかし、最終合格=内定ではなく官庁訪問が残っており、志望先の官庁の人事担当者の面接を受けて合格をもらわなければなりません。
そう言った意味から、国会一般職も他の公務員試験と同じく、面接重視と言えるでしょう。
代表的な面接会場図
面接の形式によって机や面接官の位置がバラバラです。
具体的に会場の様子をイメージできるように、代表的な配置を紹介しますね。
個別・プレゼン面接
集団面接
集団討論
上記の会場図はあくまで「イメージするため」なので、全ての試験が該当する訳ではありません。
しかし、大きく変わることは無いので概ね上記のような会場になると思ってください。
面接の評価ポイント
面接では一定の評価ポイントを基に、受験生の良し悪しを判断しています。
地方公務員の場合は、配点のみ公表されており具体的な評価ポイントは公表されていません。
しかし、国家公務員などは面接での評価ポイントを公表しているため、ある程度地方公務員の評価ポイントを把握することができます。
なぜなら、地方公務員などは全て国家公務員の評価ポイントがベースのなっているため。
志望先や面接の種類によっては、若干変わってきますが今から紹介する評価ポイントは、十分に参考になるでしょう。
積極性(意欲・行動力)
- 自らの考えを積極的に伝えようとしているか
- 考え方が前向きで向上心があるか
- 目標を高く設定し、率先して行動しているか
- 困難なことに、チャレンジしようとしているか
社会性(他者理解・関係構築力)
- 相手の考えや感情を理解しようとしているか
- 異なる価値観を受け入れようとしているか
- 組織や集団のメンバーとの信頼関係を築こうとしているか
- 組織の目標達成と活性化に貢献しているか
信頼感(達成感・責任感)
- 相手や課題を選ばずに対応しているか
- 公務に対する気構えや使命感はあるか
- 自らの行動、決定に責任を持とうとしているか
- 困難な課題にも最後まで取り組んでいるか
経験学習能力(課題の認識・経験の適用)
- 自己の経験から学んだものを現在に適用しているか
- 自己や組織の状況を的確に認識しているか
- 優先度や重要度を明確にして目標や活動計画を立てているか
- 他者から学んだものを自己の行動や経験に活かしているか
自己統制(情緒安定性・統制力)
- 落ち着いており、安定感があるか
- ストレスに前向きに対応しているか
- 環境や状況の変化に柔軟に対応できているか
- 自己を客観視し、場に応じて統制することができるか
コミュニケーション力(表現力・説得力)
- 相手の話の趣旨を理解し、的確に応答しているか
- 話の内容性に一貫性があり、論理的か
- 話し方に熱意、説得力があるか
- 話が分かりやすく説明に工夫、根拠があるか
上記は人事院が公表している評定項目になります。
全てを暗記する必要はありませんが「こういう部分を見ているんだな〜」くらいは感じておいてください。
公務員試験で大切なこと
公務員試験対策には色々は方法があり、クリアしていくことは膨大にあります。
初心者にとっては、中々ハードルが高い。
まずは、面接試験の対策を始める前に知っておいてほしいことをお伝えしていきます。
民間との違いを理解する
公務員の面接試験は、民間の面接試験と根本的に違います。
- 民間企業は「良い人をとる」試験
- 公務員は「不適格な人をはじく」試験
上記の事実を知っていましたか?
民間企業は、人事部と呼ばれる部署があり、人事部一筋で10年以上の経歴を誇るプロが面接官を担当します。
そのため、人を見る目に長けており「我が社にとって必要な人材」を的確に選び出します。
一方、公務員の場合は同様に人事部があるものの、民間ほど何十年にも渡り人事を担当する人間はいません。
なぜなら、公務員には定期的に人事異動があるため。
近年では、3年前後で部署のメンバーが入れ替わってしまうところもあるとか。
こういった理由から、長年人事で働く人材が居ないため、民間に比べ「良い人を選び出す」ことが難しくなってきます。
もちろん、人の見る目はありますが主眼としては、いわゆる「ヤバい奴」を採用しないための面接試験だと言えますね。

自己分析が最も大切
面接試験は、自己分析を無視することはできません。
というより、自己分析できていない=不合格と思っておきましょう。
それくらい自己分析は大切。
想像してみてください。
自分に関することを聞かれて、答えられないなんておかしいですよね。
せっかく過去に素晴らしい経験をしたとしても、エピソードを分かりやすく整理し、面接官に理解してもらえなければ何も意味がないのです。
面接官に効果的に自分のことを伝えるためには、まず自己分析なんですよね。
【公務員】面接試験でよくある質問
面接試験では、代表的に質問される内容がある程度決まっています。
ここでは、そんな質問をまとめています。
なぜ公務員になろうと思ったか
まずは、これですね。
民間企業ではなく、なぜ公務員なのかは確実に聞いてくる質問の1つです。
- 地元に貢献したい
- 国民のために働きたい
なんて答えはありきたり過ぎて、面接官に評価してもらえません。
公務員でなければ実現できないことを、面接官にしっかりと伝えましょう。
併願状況を教えてください
多くの受験生は、複数の公務員試験を受験しています。
複数受験することに全く問題はありませんが、志望先が第一志望だと伝えることが大切です。
やはり、面接官からすれば「複数受験していることは、うちは滑り止めなのかな?」と不安を覚えてしまいます。
逆に「1つしか受験していません!」と答えると、「公務員に落ち続けたらどうするの?」と思われてしまいます。

模範回答としては、複数受験していることを素直に伝え、第一志望であることをアピールしましょう。
変に嘘をつく必要はありません。

長所と短所を教えてください
長所と短所は、受験生の人柄や性格を判断するために質問されます。
注意してほしいのは短所。
あまりにも短所が目立ってしまうとマイナスの評価をされてしまいます。(極端な例だと「暴力的」とか)
短所を伝える際は、長所の裏返しのようなものが良いですね。
例えば、
思いやりがある=熱くなると、周りが見えなくなる
などがベター。
面接の質問に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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【公務員】面接試験の質問集をまとめてみた【全職種共通の質問5選を厳選】
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公務員面接の対策方法【3ステップで進めていく】
対策方法については、突き詰めれば3つだけです。
- 自己分析
- 過去の質問の洗い出し
- 模擬面接
順番に解説していきますね。
自己分析
面接はとにかく自己分析が大切。
必ず質問される、志望動機や自己PRは全て過去の自分の経験から始まるものです。
そのため、自己分析を繰り返さないと質の良い回答はできません。
極端な話、志望先の数値関係なんか知らなくても良いくらい。

過去の質問の洗い出し
過去に質問されている内容は、例年同じように質問されることが多い傾向にあります。
そのため、過去にされた質問に対して回答を用意していけば、面接官の質問に対して適切に回答できるようになりますよ。
志望先の過去の質問は、ネットなどで調べれば幾らでも出てきます。
模擬面接
模擬面接は、自己分析や過去の質問の洗い出しを行なった後に、実際に口に出して相手に伝える訓練です。
それだけ良い内容が頭の中に入っていても、面接官に伝わらなければ全く意味がありません。
そのため、模擬面接を繰り返し行うことにより、効果的に面接官にアピールすることができます。
模擬面接は、ハローワークなどで無料で受けることができますが、公務員試験道場では必ず公務員試験のプロに見てもらうように指導しています。
やはり、公務員試験は一般の面接とは異なるため、知識を備えたプロに任せるべきです。
下記は、公務員試験の模擬面接を受けられる学校一覧になっています。
参考にどうぞ。
学校一覧
- 専門学校(立志社、大原簿記)
- 予備校(アガルートアカデミー、東京アカデミー、STUDYING)
対策時期については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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まとめ
面接試験は年々、重要度が高まっている試験と言えます。
面接試験を第1次試験に持ってくる自治体もあるくらいなので、間違いないでしょう。
しかし、重要度が変わったからと言って、準備の方法が変わるわけではありません。
昔から何も変わらないので、心配は要りません。
面接の全体像を知り、対策方法を知り、大切な部分を学んでいけば、間違いなく面接試験は突破できます。
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