こんにちは元公務員のヤット(@kantan-koumuin)です。
公務員試験に合格するためのノウハウを解説しています。
こんなお悩みを解決できる記事になっています。
本記事の内容
- 体力試験の概要
- 合格基準
- 対策方法
消防士は過酷な状況下でも、助けを待っている人を助け出さなければなりません。
そのため、人並外れた身体能力が必要と考えられており、体力試験も厳しいと噂されていますよね。
実は、体力試験はそこまで難易度は高くなく、重要視されていません。
なぜなら、体力試験以上に面接や教養試験の配点が多いためです。
元消防士の視点から、体力試験を突破するためのポイントを解説しています。
また、消防士しか知らない消防組織の思惑も大公開します。
重要でない理由については下記をクリックしてください。
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体力試験は、消防士の試験の中でも試験の1種類に過ぎません。
その他の試験について知識を深めたい方は、下記の記事を参考にしてください。
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もくじ
消防士の体力試験の全体像
消防士の採用試験では体力試験が実施されます。
公務員試験の中で、体力試験が実施されるのは消防士をはじめ公安職と呼ばれる職種になっています。
目的
体力試験が実施される主な目的は、受験生の身体的な適性や能力を評価するためです。
消防士自身に体力がなければ、助けを必要としている人を救助することはできません。
超人的な体力は必要はありませんが、最低限の体力を維持している必要があります。
この試験を避けることはできず、必ず突破しなければ消防士として働くことはできません。
種目
体力試験の種目は自治体によって様々ですが、おおよそ似通った内容になっていますね。
代表的な種目
- 腕立て伏せ
- 上体起こし
- 反復横跳び
- 20mシャトルラン
- 立ち幅跳び
- 握力
- 長座体前屈
例えば、東京消防庁であれば下記のような種目です。
全国の消防本部を調べる際は、総務省の消防本部サーチを活用してください。(外部サイトにジャンプします)
特徴
種目については、全ての自治体で公開されているため対策し易いです。
しかし、ボーダーライン(合格点)は、一部の自治体を除き非公開となっています。
つまり、どれくらいの点数を取れば合格できるか不明となっています。
体力試験の合格基準
本章では、あなたが一番気になる体力試験の評価基準について解説していきます。
「明確な合格点がわからない」とお伝えしましたが、実はある程度の点数は予想できます。
合格基準はどうやって決まる?
合格は2つの基準によって決まります。
文科部科学省の基準
実は、文部科学省が公式に発表している資料で、体力試験の平均値と得点が掲載されています。
平均値と得点が記載されており、得点が6以上取れていれば安心して良いでしょう。
例えば、上体起こしであれば30秒間で21回以上を記録すれば6点を獲得することができます。
極秘情報
一般的に知られていませんが、現役消防士は定期的に体力試験を受ける必要があります。
その際に使われている基準こそ、文部科学省の体力得点表なのです。
つまり、現役消防士の体力基準にも使われているわけですから、採用試験でも基準になっているというわけです。
受験生の平均値
とはいえ、文部科学省の得点表が基準になっているものの、毎年の受験生の得点によって合格点は上下します。
そのため、文部科学省の数値が全てではありません。もう1つの要素が受験生の平均値になります。
この数値に関しては、毎年のように変化するので、そこまで気にする必要はありません。
基本的に他の受験生の実力(外的要因)に関することは無視してOKです。
まずは、自分の体力を上げることに集中しましょう。
体力試験の位置付け:重要でない3つの理由
消防士の採用試験の中で、体力試験はさほど重要ではありません。
配点で言えば、下記のようなイメージで良いでしょう。
重要でないと聞いて、多くの受験生が驚いたのではないでしょうか。
その理由は3つあります。
面接が重要視されている
消防士に限らず、公務員試験全体が面接を重要視されています。
そのため、体力試験の点数が多少悪くても面接で巻き返せる可能性が高くなています。
下記は、横浜市の各試験の配点表になります。
第1次試験 | 第2次試験 | 第3次試験 | 総合点 | |||||
教養 | 専門 | 面接 | 論文 | 体力 | グループワーク | 面接 | ||
第1次得点 | 410 | - | - | - | - | - | - | 410 |
第2次得点 | 40 | - | 300 | 100 | 150 | 100 | - | 690 |
出典:横浜市消防局公式ページより
※スマホの場合は、左右にスクロールできます。
体力試験が150点に対して、面接試験が300点と2倍の配点となっていますよね。
体力は就職してからでOK
採用側の思惑は、受験生を消防学校や現場で体力を養わせようとしています。
つまり、受験生の段階で体力がしょぼいのは当たり前という感覚を持っています。
実際に、僕の同期も体力がビックリするくらいありませんでしたが、消防学校でしっかりと体力をつけていました。
合格基準は平均値以上
体力試験の合格基準は、平均値以上とされています。
文部科学省の基準で言えば、10段階のうちの6前後です。
一方教養試験では、7割以上が合格点となっているため、難易度の低さは圧倒的に体力試験なんですよね。
体力試験の平均は、比較的体力がない人でも十分に得点できる内容です。
種目別の解説と対策方法
本章では、代表的な種目の解説と対策方法ををお伝えします。
文部科学省が公式に発表している計測方法などをイメージを交えつつ、簡単に解説しています。
種目について、知識を深めておきたい方は活用してください。
既に種目についての知識がある方は飛ばしてもらって問題ありません。
握力
握力計を用いて、握力を計測する種目です。
計測方法
- 握力計の指針が外側になるように持ち、下記の図のように握る。
- 直立の姿勢で両足を左右に自然に開き腕を自然に下げ、握力計を身体や衣服に 触れないようにして力いっぱい握りしめる。
- 握力計を振り回さないようにする。
注意点
- 自分の指のサイズに調整する
- 足に接触しやすく、試験官に注意されやすい
対策方法
握力計は握り慣れていないと、効率的に握力を伝えることができます。
自分が一番握りやすい位置を把握しておくことが大切です。
僕は、握力計やハンドグリップを活用していました。
上体起こし
上体起こしは、腹筋力を測る種目です。
計測方法
- マット上で仰臥姿勢(上むきの姿勢)をとり、両手を軽く握り、両腕を胸の前で組む。
- 両膝の角 度を 90゜に保つ。
- 「始め」の合図で、仰臥姿勢から、両肘と両大腿部がつくまで上体を起こす。
- すばやく開始時の仰臥姿勢に戻す。
- 30秒間、前述の上体起こしを出来るだけ多く繰り返す。
注意点
- 組んでいる腕を解かないようにする
- 肘が膝部分に触れないと、計測してもらえない
対策方法
30秒間に無酸素に近い状態で腹筋を継続する力が必要です。
練習する際は、必ず秒数を測って上体起こしをすること。
1人で練習する場合は、腹筋スタンドなどを活用すると対策することができます。
長座体前屈
計測器具を用いて座った状態で、身体の柔軟性を測る種目です。
計測方法
- 受験生は、両脚を両箱の間に入れ、長座姿勢をとり、壁に背・尻 をぴったりとつける。
- 肩幅 の広さで両手のひ らを下にして、手のひらの中央付近が、厚紙の手前端にかかるように置く。
- 胸を張って、両肘を伸ばしたまま両手で箱を手前に十分引きつけ、背筋を伸ばす。
- 受験生は、両手を厚紙から離さずにゆっくりと前屈して、箱全体を真っ直ぐ前方にできるだけ遠くまで滑らせる。
- 最大に前屈した後に厚紙から手を離す。
注意点
- 前屈姿勢の時は、膝が曲がらないように気をつける
- 箱が真っ直ぐ前方に移動するように注意する
- 靴を脱いで実施する
対策方法
前屈は、股関節と上半身の柔軟性が鍵になるため日常的に、柔軟性を高めておくと良いでしょう。
特に風呂上がりなどは、身体が温まり柔軟性を向上させることができます。
その際は、下記のような用具を使ってみてください。
反復横跳び
反復横跳びは、制限時間内に3本のライン上を横に高速移動する種目です。
計測方法
中央ラインをまたいで立ち「始め」の合図で右側のラインを越すか、または 踏むまでサイドステップし、次に中央ラインにもどる。
さらに左側のラインを越すかまたは触れるまでサイドステップする。
注意点
- 計測場所によっては、かなり滑り易いので注意する
- 外側のラインを踏まなかったり越えなかったときや、中央ラインをまたがなかったときは計測してもらえない
対策方法
練習はもちろん大切なのですが、靴と滑り止めスプレーなども用意しておくべきです。
どれだけ練習していても、計測場所が整っていない場合があるため靴や滑りどめなどで対策する必要があります。
僕はアシックスのランニングシューズと、滑り防止のスプレーを活用していました。
20mシャトルラン
主に持久力を測るための種目です。
計測方法
- 一方の線上に立ち、テストの開始を告げる5秒間のカウントダウンの後の電子 音によりスタートする。
- 一定の間隔で1音ずつ電子音が鳴る。
- 電子音が次に鳴るまでに 20m先の線に達し、足が線を越えるか触れたら、その場で向きを変え、この動作を繰り返す。
- 電子音の前に線に達してしまった場合は、向きを変え、電子音を待ち、電子音が鳴った後に走り始める。
- 走ることができなくなるまで走る。
- 途中で音声が止まる場合もある。
注意点
- ランニングスピードのコントロールに十分注意し、電子音の鳴る時には、必ずどちらかの線上にいるようにする
- 身体的に限界が来れば、自発的に退くようにする
対策法
音声が徐々に速くなっていくため、ペース配分を意識する必要があります。
また、体育館で実施することが多く滑らないようにしましょう。
僕は下記の室内シューズを活用していました。
立ち幅跳び
立ち幅跳びは、立ち止まった状態で前方にジャンプし、跳躍力を試す種目です。
計測方法
- 両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端にそろうように立つ。
- 両足で同時に踏み切って前方へ跳ぶ。
注意点
- 跳んだ際に、両脚に衝撃が加わるため捻挫に注意する
対策方法
脚の力が大切ですが、両腕の力を脚に伝えて跳ぶことを意識しましょう。
両腕を前後に振って、跳ぶ練習をしておくことが大切です。
文部科学省の体力テストに関する情報については下記のボタンをクリックしてください。(外部サイトにジャンプします)
不安な場合はプロにお任せ
体力試験は重要視されていないとはいえ、体力が必要というわけではありません。
その証拠に毎年のように、体力試験で不合格になる受験生が存在しています。
そこで消防士の体力試験に精通したプロに協力してもらうと、不合格になる可能性を限りなく0に近づけることができます。
本章では、そんなプロが在籍するスクールを紹介します。
元消防士が在籍する東消塾
東消塾は消防士の合格を目指す日本でも数少ないオンラインスクールです。
実は、この東消塾の代表は元東京消防庁という、非常に珍しいスクールなんですよね。
大きな特徴として、体力試験に関するサポートも充実している点です。
大手予備校では指導できない
現在、多くの予備校や専門学校が存在しており、消防士を目指すコースも多数あります。
しかし、元消防士が教えてくれる教育機関はほぼ皆無に近いでしょう。
そのため、体力試験などのアドバイスは素人に近いと思っておいてください。
東消塾の場合は、教養試験などはベテランの講師が担当し、体力試験や面接試験などは元消防士が混ざって指導してくれます。
これほど環境が整ったスクールは、東消塾以外に見当たりません。
ちなみに、本サイトの運営者ヤットも東消塾の講座を受講したことがあります。
体力試験だけでなく、全ての試験科目に対応しているため、消防士を目指すなら間違いないですね。
詳しくは東消塾のレビュー記事をご覧ください。
まとめ:体力試験の重要度は低い
消防士=体力というイメージが強いですが、現在はそんなことありません。
体力試験を避けることはできませんが、平均以上の成績を残せば十分に合格できます。
現在では、東消塾など消防士に特化した通信講座もあるので、どうしても心配な人は相談してください。
体力試験の重要度が低いとはいえ、好成績であれば評価は高くなります。
特に面接などでは好印象になります。そのため、良い成績を狙えるのであれば狙いにいきましょう。
繰り返しになりますが、体力試験は「ある程度」で十分です。必要以上に不安がらず、消防士を目指してください。