こんにちは、元公務員のヤット(@kantan-koumuin)です。
公務員試験に合格するためのノウハウを解説しています。
こんな疑問を解決できる記事を作りました。
この記事の内容
- 分類
- 特徴
- 解き方や考え方
一般知能は教養試験において、最も重要な分野と言っても過言ではありません。
なぜなら、出題数が多く、かつコスパの良い分野だから。
実際に、僕は一般知能の勉強を本格的に取組んだ結果、数々の筆記試験を突破することができました。
しかし、多くの受験生が苦手とする分野でもあります。
この記事では、一般知能の重要性を認識してもらい、どのような対策をすべきかについて解説しています。
本記事は、3分程度で読んでいただくことができます。
一般知能は、教養試験の中の1つの分野になります。
教養試験については、公務員教養試験の全体像と対策【具体的な勉強方法】をご覧ください。
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公務員教養試験の全体像と対策【具体的な勉強方法】
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もくじ
そもそも一般知能ってなに?
公務員試験には、教養試験と専門試験という試験が実施されます。
一般知能は、教養試験に含まれる1つの分野になります。
一般知能は、ほとんどの試験で採用されており、出題形式は教養択一(5つの選択肢から適切な答えを選ぶ)方式になっています。
教養択一は、高校まで勉強した内容レベルの内容がほとんどで、入試ほど難しくはありません。
一般知能で求められる能力は、公務員に必要な事務処理能力になりますね。
そして、一般知能分野の中でも科目がわかれています。
上記のように文章理解と数的処理に分類されます。
本記事では、この2科目について解説していきます。
出題数
一般知能の出題数はとにかく多いですね。
職種別の出題数の内訳は以下のとおり。
職種 | 全問題数 | 文章理解の出題数 | 数的処理の出題数 |
国家一般職 | 40問 | 16問 | 11 問 |
国税専門官 | 40問 | 16問 | 11問 |
裁判所事務官一般職 | 40問 | 17問 | 10問 |
東京特別区I類 | 40問 | 19問 | 9問 |
東京都1類B | 40問 | 16問 | 8問 |
地方上級・全国型 | 50問 | 16問 | 9問 |
警視庁Ⅰ類 | 50問 | 17問 | 6問 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
どの試験においても、23問〜出題されていますね。
例えば、国家一般職であれば全問題数が40問なので、一般知能の割合は6〜7割ほど。
いかに一般知能の問題数が多いか分かっていただけるだろうか。
一般知能は教養試験の中で最も重要!
一般知能はとにかく重要です。
一般知能を制する者は、教養試験を制す。
もう他のことを忘れても良いから、これだけは覚えておいてほしいくらい。
理由は2つあります。
理由①:出題数が多い
前項でも解説したとおり、一般知能は全体の出題数の6割以上を占める科目。
そのため、必然的に一般知能の出来が合否に関わってくることは容易に想像できますよね。
理由②:コスパが良い(一度理解すれば、応用可能)
一般知能は一般知識に比べ圧倒的にコスパが良い問題です。
一般知能には解き方が確立されており、解き方さえ理解すればどんな問題にも対応できます。
一方、一般知識は基本的に暗記。
つまり、ピンポイントで暗記していなければ答えることはできません。一般知識は非常にコスパが悪い分野なのです。
一般知能の中身を見ていこう
本章では一般知能分野の数的処理と文章理解の中身について、理解を深めていきましょう。
数的処理
数的処理には4つの科目があります。
空間把握は、判断推理の中に含まれているという解釈の仕方もあります。
しかし、空間把握単体でも解き方が多く存在するため、この記事では数的処理の中の1つの科目と捉えています。
数的推理
数的推理は、中学入試レベルの問題が出題されると言われています。
- 文章を読み込み
- 論理的に思考し
- 必要ならば方程式等を使い
- 短時間で答えに辿り着く
このような流れで解いていくことになります。
問題としては、「確率」や「図形」、「場合の数」が頻出となっています。
数的推理については下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
>>数的推理が難しく感じる2つの理由と数的推理の対策法【初心者向け】
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判断推理
判断推理は、パズルクイズのような問題です。
数的推理に比べ、自分で表を作成して問題を解いていき答えを求めていくことになります。
そのため、発想力が求められますね。
- 文章を読み込み
- 複数の条件を整理し
- 推測しながら
- 短時間で答えに辿り着く
このようになっています。
判断推理については、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
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判断推理を解くコツとおすすめの勉強方法
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空間把握
空間把握は、立体的な図形が多く出題される問題。
例えば、立体的なサイコロを自分で転がしながら問題を読み解いていきます。
空間把握は、いかに自分で立体的なイメージができるかどうかが大事。
イメージすることを、空間認識能力と言います。
空間把握については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
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【公務員試験】空間把握は得意な問題以外は捨ててもOKです
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資料解釈
資料解釈は、統計資料(図表やグラフ)から、読み解けるデータの内容の正誤を判断するという問題になります。
よく出題される問題としては、
- 増加率、減少率
- 構成比
- 実数
- 指数
これらの問題が出題されます。
数値の計算自体はそこまで難しくありませんが、数値が大きかったり、比較の方法を知っていないと時間がかかってしまう可能性あり。
そのため、正確な計算より概算(大ざっぱな計算)で素早く答えを求めることが大切です。
そして、数的推理に比べ解き方も少なく単純な計算なので、数学が苦手だという人でも、得点源になりやすい科目とも言えますね。
資料解釈については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
>>【公務員試験】資料解釈で得点を伸ばすポイントは5つだけだった
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文章理解
文章理解は、その名のとおり文章を読み解き、答えを求めていく問題になります。
現代文と英文がメイン。
教養試験の中では、数的推理の次に出題数が多く重要な科目と言えますね。
文章理解は、長文を客観的に読み解く必要があり、短時間で読む訓練をしておかないと、想定以上に時間がかかる可能性あり。
文章理解については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
>>【公務員試験】文章理解を理解できない人は4つの型を意識しよう
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数的処理と文章理解の出題内訳
出題数については下記のとおり。
数的処理 | 文章理解 | |
国家一般職 | 16問(数的⑧、判断⑤、資料③) | 11問(現代文⑥、英文⑤) |
国税専門官 | 16問(数的⑧、判断⑤、資料③) | 11問(現代文⑥、英文⑤) |
裁判所事務官一般職 | 17問(数的⑥、判断⑩、資料①) | 10問(現代文⑤、英文⑤) |
東京都特別区Ⅰ類 | 19問(数的⑩、判断⑤、資料④) | 9問(現代文⑥、英文③) |
東京都1B | 16問(数的⑦、判断⑤、資料④) | 8問(現代文④、英文④) |
地方上級・全国型 | 16問(数的⑨、判断⑥、資料①) | 9問(現代文③、英文⑤、古文①) |
警視庁Ⅰ類 | 17問 | 6問 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
どの試験でも大体同じような比率で出題されていますね。
一般知能は解法パターンの習得が必須
一般知能は、基本的に解法パターンを元に問題を解いていきます。
解法パターンとは、問題それぞれの解き方のようなもので、一般知能全体で90個前後の解法パターンは存在します。
受験生の多くが、一般知能に対して苦手意識がありますね。
また、解くのに時間がかかったりするのは、単純に解法パターンを習得できていないだけ。
逆を言えば、一度解法パターンを習得してしまうと驚くほど問題が解けるようになります。
つまり、解法パターンさえ習得してしまえば一般知能は怖くありません。
解法パターンのメリット
一番のメリットはなんと言っても、抜群に効率が良いのです。
例えば、ある解法パターンを習得してしまえば、様々な種類の問題を解くことが可能。
なぜかというと、一般知能の問題は少しづつ問題の形を変えて出題されているため、元の解き方さえ習得すれば他の問題でも応用することができるのです。
一方、一般知識はピンポイントで暗記していないと答えられないので、非常に効率の悪い問題と言えるでしょう。
一般知能を苦手から得意に変える勉強方法
一般知能を得意な科目に変える方法は2つあります。
- 解法パターンを徹底的に勉強する
- 問題を繰り返し解く
この2つだけです。
順番に解説していきますね。
解法パターンを徹底的に勉強する
前項で解説していたとおり、とにかく一般知能は解法パターンが命です。
解法パターンを勉強せずに、筆記試験を突破することは不可能と言っても過言ではありません。
解法パターンを習得すると、以下のようなイメージで問題を解いていきます。
①適切な解法パターンを選ぶ
まず、問題を読んで「どの解法パターンを使って解いていくか」を判断します。
解法パターンは90個前後あるので、その中から適切なパターンを選び出していくことに。
②「何=答え」を求めるか明確にする
適切な解法パターンを選び出すことができたのならば、次は何を求めるかしっかりと把握すること。
例えば「時間・距離・速さ」の問題であれば、時速を求めるのか、分速を求めるのかで、答えが全然変わってきます。
何を求めるか不明確な状態で、問題を解いていくのはNG。
③解法パターンに従って解いていく
求めるべき答えが把握出来たのであれば、あとは解法パターンに従って解いていくだけです。
ここに、無駄な計算や知識は一切不要。
シンプルに解法パターンを駆使して解いていくだけですよ。
④途中でも選択肢を確認する
多くの受験生が勘違いしがちですが、問題は最後まで解かなくても答えが出る時があります。
特に判断推理。
数的推理でもそのような問題がたまにあるので、適宜、選択肢を確認しながら問題を解いていきましょう。
⑤選択肢に答えが無ければ再度解く
自分が出した答えが選択肢に無ければ、再度解法パターンに従って解いていくだけです。
途中までは解法パターンで解いているので、最初から考える必要はありません。
まずは、解法パターンをしっかりと理解しましょう。
問題を繰り返し解く
解法パターンを理解するのと同じくらい大事なのが、繰り返し問題を解くこと。
いくら解法パターンを知っているからと言っても、本番の試験で実際に使えなければ全く意味はありません。
本番の試験で結果を出そうと思ったら、とにかく解いて解いて解きまくる。
何度も繰り返し解いていくことによって、本当に解法パターンを使えるようになってくるのです。
まとめ:一般知能に地頭は関係ない!
上記で解説したように、一般知能は教養試験において重要な分野であることは間違いありません。
一般知能から逃げていては一生、公務員試験に合格することはできませんよ。
一般知能は、決して頭が良い人だけが解ける問題ではありません。
適切な練習を重ねれば必ず解けるようになるので、まずは1つでも良いので解法パターンを理解していきましょう。
そうすれば、必ず一般知能は解けるようになっていきます。