こんにちは、元公務員のヤット(@kantan-koumuin)です。
公務員試験に合格するためのノウハウを解説しています。
どんなことを知っておいた方が良いですか?
こんなお疑問を解決できる記事になっています。
本記事の内容
- 高卒程度の全体像
- 受験可能な職種
- 高卒のメリット・デメリット
今回は、高卒で公務員試験に挑もうとしているあなたに、下記のような項目を中心にわかりやすく解説していきます。
- 高卒区分てなに?
- どんな対策が必要?
- おすすめの職種は?
本記事を読めば、高卒で公務員になるスタートラインに立てるようになります。
本記事は、ひとまず高卒について調べている人や、本気で高卒公務員を目指ししている人にも対応できる記事です。
本記事を参考にしつつ、対策を進めてください。
本記事は3分程度で読んでいただけます。
もくじ
公務員試験(高卒)の全体像
一定の資格を満たしていれば、誰でも平等になることができる、それが公務員です。
高卒と呼ばれる区分もその1つです。
本章では、高卒公務員の受験資格や難易度について解説します。
受験資格
高卒として採用される場合は、18歳〜21歳であれば誰でも受験できます。
実は、高校を卒業していなくとも受験することが可能です。
多くの採用試験では「高校卒業程度」と明記されています。
この「程度」は、下記のように定義されますね。
高校卒業くらいの学力レベル
つまり、高校卒業資格がなくとも受験できます。
しかし、18歳以上となっているため17歳以下の場合は受験することはできません。
場所によっては、22歳以上でも高卒区分で受験することができます。
基本的には、学歴よりも年齢が優先されます。
年齢制限については、下記の記事で詳しく解説しています。
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難易度
高卒の難易度は、最も低く設定されています。
難易度とは、筆記試験における問題の難しさになります。
例えば、下記のような試験になりますね。
上記は、判断推理という問題になります。基礎的な内容になっています。
ちなみに、大卒区分の問題になると「登場人物」が増えたり、「条件が極端に少ない」などの特徴があります。
判断推理は、教養試験の中の1つの分野に過ぎません。この他にも数多くの試験が課せられるため、油断しないようにしましょう。
内容については、試験の内容についてまとめた記事を参考にしてください。
難易度については、下記の記事で詳しく解説しています。職種別でランキングにしています。
>>高卒公務員の難易度ってどれくらい?【職種別で難易度ランキングにしてみた】
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高卒で受験可能な職種
高卒であっても、多くの職種に挑戦することが可能です。
本章では、国家公務員と地方公務員に分けて解説します。
国家公務員
受験可能な職種は以下のとおりです。
- 国家公務員一般職(事務職・技術職)
- 税務職員
- 裁判所職員一般職
- 皇宮護衛官
- 刑務官
- 入国警備官
- 航空保安大学校学生
- 気象大学校学生
- 海上保安大学校学生
- 海上保安学校(特別)※5月実施
- 海上保安学校 ※9月実施
- 衆議院職員(事務職・警視職)
- 参議院職員(事務職・警視職)
地方公務員
地方公務員は、全国47都道府県のいずれかの地域で働くことになります。
そして、職種は3つに分類されます。
- 事務職
- 技術職
- 公安職
事務職は、市役所などに代表される業務を担当します。技術職は施設の保守管理など。
公安職は警察官や消防士が該当します。
国家公務員、地方公務員のいずれも多くの職種を受験することができます。
自分の性格や経験などを考えて、最も適した職種を選ぶとよいでしょう。
高卒で受験可能な職種については、公務員試験って高卒で受験できる?受験可能な職種をまとめてみたの記事が参考になります。
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公務員試験って高卒で受験できる?受験可能な職種をまとめてみた
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高卒で公務員になるメリット
本章では、高卒で公務員になる代表的なメリットを2つ紹介します。
早く公務員になれる
高卒区分が最も早く公務員への就職が可能な区分になります。
多くの採用試験では18歳以上となっており、高校卒業後すぐに就職できます。
最も早く就職できるということは、他の区分に比べて数多くの経験を積めると言えますね。
現在、定年の年齢は65歳です。仮に18歳から65歳まで働いたとすると、40年以上にわたって公務員として働くことができます。
進学などの負担がない
多くの高校生は大学などに進学します。学費は大きな負担になります。
仮に進学せずとも、予備校などに通った場合、ある程度の出費は避けられないでしょう。
一方、高卒で公務員に就職した場合、初任給の段階から20万円近く支給されます。
また、警察官や消防士は全寮制の学校に6ヶ月〜1年ほど入校しますが、給料をもらいながら専門的な知識や体力を養います。
教育機関に通いながら給料が支給されるなど、民間企業では考えられません。
高卒で公務員になるデメリット
高卒で公務員になる場合、メリットばかりではありません。
本章では、デメリットも紹介します。
給料が少ない
高卒区分は、他の区分と比較して最も基本給が少なくなります。
大卒区分と比べると平均的に、2万円以上も安くなりますね。
なぜなら、大学や社会人を経験している受験生は、それだけ知識や経験値が高いため給料も高くなります。
高卒の場合は、圧倒的に社会人としての経験値が少ないと判断されています。
キャリアアップが遅い・限界がある
実は、一定の役職以上になると大卒以上の学歴がなければ、昇任できない仕組みになっています。
高卒区分であっても昇任していくことはできます。
例えば、警察官であれば所轄の警察署長や本部で重役に就いている人もいるくらいです。
しかし、この辺りが限界。組織のトップである警察長にはなれません。
残念ながら公務員の世界では、ルールがあるため従うしかありません。
いわゆるキャリア組などを目指している人は、大卒区分で試験を受験するようにしてください。
高卒公務員の年収
仮に高卒で国家公務員になった場合の平均給与は、月額17万円ほどです。
一見すると安く感じると思いますが、年収で計算すると200万円以上になります。
実は、民間企業の20〜24歳の年収とほぼ同額になるんですよね。
つまり、民間企業と比較して高水準の年収を確保することができます。
ちなみに、年代別の年収は以下の表を参考にしてください。
年収 | 給料 | ボーナス | |
20歳未満 | 約272万円 | 165,198円 | 約74万円 |
20〜24歳未満 | 約315万円 | 191,464円 | 約85万円 |
24〜28歳未満 | 約383万円 | 232,599円 | 約104万円 |
28〜32歳未満 | 約457万円 | 277,836円 | 約124万円 |
32〜36歳未満 | 約522万円 | 317,599円 | 約141万円 |
36〜40歳未満 | 約581万円 | 353,320円 | 約157万円 |
40〜44歳未満 | 約640万円 | 389,254円 | 約173万円 |
44〜48歳未満 | 約703万円 | 427,427円 | 約190万円 |
48〜52歳未満 | 約747万円 | 453,941円 | 約202万円 |
52〜56歳未満 | 約783万円 | 475,743円 | 約212万円 |
56〜60歳未満 | 約812万円 | 493,261円 | 約220万円 |
60歳以上 | 約710万円 | 431,467円 | 約192万円 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます。
※引用;令和2年度国家公務員給与実態調査結果より
高卒の年収については、下記の記事で詳しく解説しています。
>>高卒公務員の給料は低い?【大卒区分・民間企業と給料を比べてみた】
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公務員試験の対策方法
高卒と言えども、試験自体が少なくなったりするわけではありません。
しっかりと対策していかないと、一生かかっても合格できないでしょう。
本章では、現役合格を目指す場合と、既卒合格を目指す場合に分けて解説します。
現役合格を目指す
大前提として、ある程度学力がなければ合格することはできません。
なぜなら、現役高校生の場合、学業があるため公務員試験にばかり時間を取ることができないからです。
おまけに、アルバイトや部活動をしていれば尚更です。
忙しい中で、自分で時間を確保して合格を目指すため、ある程度のレベルが必要です。
詳しい方法は以下を参考にどうぞ。
筆記試験
筆記試験は主に教養試験が鍵になります。教養試験において最も重要な科目は数的処理です。
数的処理は解法パターンをマスターしてしまえば、どんな問題でも解くことができます。
これは高卒だけでなく、全ての区分に共通することですね。
面接試験
進路指導の先生や担任の先生に模擬面接をしてもらいましょう。
面接は大の大人に囲まれて、非日常的な環境で受験しなければなりません。
そのため、事前の場慣れは絶対必要です。
それだけ話す内容が良くても、相手に伝わなければ終わりです。最低でも3回は練習しておくようにしましょう。
既卒合格を目指す
既卒とは、高校を卒業した状態で19歳〜21歳の受験生を指します。
既卒で合格を目指す場合は、予備校などを活用しましょう。
なぜなら、高卒で受験できる期間が数年間しかないため、いかに短時間で合格できるかが鍵になります。
予備校は合格するためのノウハウを持っている、プロの講師が指導してくれるため、浪人期間を短くしてくれる可能性があります。
現状、既卒受験生の多くは専門学校もしくは予備校を活用して合格を手にしています。
既卒受験生は、言葉は悪いですが中途半端な立ち位置にいます。
短大卒区分などもありますが、極端に採用人数が少ないため逆に難易度が上がってしまいます。
既卒の場合、理想は1年〜2年以内で内定を勝ち取ってください。
高卒に関するよくある質問
本章では高卒区分に関する、よくある質問と回答を紹介します。
Q:合格までは、どれくらいの時間が必要ですか?
回答
一般的に初学者から公務員試験の合格を目指す場合、1,000~1,500時間必要です。
1日4時間勉強する場合、約1年で1,000時間に到達します。もちろんこの時間以下で合格する人もいますが、ほとんどの受験生は1,000時間以上はかかります。
そのため、高校2年生あたりから無理のない範囲で勉強をスタートすることをおすすめします。
Q:高卒は合格しやすいですか?
回答
合格しやすいです。
筆記試験では、単純な計算問題や知識しか出題されません。
また面接などでは、フレッシュさが重視されているため、多少ぎこちなくても合格することが可能です。
しかし、全く対策せずに合格できるほど甘い試験ではありません。
現役で合格する受験生は等しく、しっかりとした対策をおこなっています。
Q:高卒でもキャリアを目指せますか?
回答
残念ながら、目指せません。
国家公務員などのいわゆるキャリア組と呼ばれる人たちは、そもそも高卒区分の人とは異なるレールを走っています。
そのため、高卒出身の人がそれだけ足掻いても到達できない役職があります。
どうしてもキャリアを目指すのあれば、高卒での就職を諦め大卒以上で受験するようにしましょう。
まとめ;学力に自信がなければ高卒での内定を目指そう!
多くの受験生が最初にぶち当たるのは、筆記試験です。
そのため、
- どうしても筆記が突破できない
- 数的が意味不明
- 暗記できない
このような悩みを持つあなたは、高卒での内定を目指すべき。
対策は必要ですが、明らかに難易度が最も低いため、合格する可能性があります。
実際に学力に自信がない受験生の多くは、高卒での内定獲得を目指しています。
ぶっちゃけた話、筆記試験さえ突破できれば内定を取れる確率はグンと上がるため、ぜひ高卒区分で挑戦しましょう。
それでも、厳しいようであればプロの力を借りるのもアリです。
例えば、資格の大原は予備校も専門学校もあるため、あなたに合わせた学習方法を選ぶことができます。
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