この記事のまとめ
「警察官について知りたい!」について徹底解説します。
警察官の仕事は日本国民にとってなくてはならない存在。
そんな魅力あふれる警察官について、仕事の内容や採用試験などを中心に解説していきます。
公安職を代表する職業といえば、警察官。
今回の記事では、そんな警察官について徹底解説していきます。
不安定な状況が続く日本情勢の影響で警察官を目指す人が増加していますが、警察官は簡単になれる職業ではありません。
しかし、「やり方」さえ間違わなければ、誰でも警察官になれる可能性があります。
まずは、この記事を読んでいただいて警察官の魅力や採用試験について知識を深めていきましょう。
目次
警察官の仕事
警察官は、私たち市民の生活に密着しておりなくてはならない存在です。
警察官は犯罪の捜査や予防活動を行い、市民の生命や安全安心な暮らしを日夜守る仕事。
その警察官の中には、様々な職種があり働き方や階級制度が異なります。
例えば、警察庁であれば国家公務員となり現場にはほとんど出ず、警察組織の運営などが中心。
また、皇宮警察は皇族や御所の警備を専門に行う警察組織です。
一方、都道府県警察に所属する警察官は地方公務員となり、交番をはじめとする「現場の仕事」が主な仕事となります。
この記事では、都道府県警察を中心に仕事内容を簡単に解説していきます。
警察官の職種
生活安全警察
市民生活の身近なところで発生する犯罪から人々を守るため、犯罪の取り締まりや防犯対策を行います。
捜査だけでなく、犯罪が起きにくい街づくりを行なっていくことも大切な仕事の1つ。
仕事の内容
- 防犯対策や防犯教室
- 子供・女性の安全対策(DV、ストーカー被害、性犯罪等)
- サイバー犯罪対策
- 少年犯罪対策、立ち直り支援活動
- 風俗営業、古物営業、鉄砲等の許認可
- 環境犯罪や経済犯罪の取締り
地域警察
日本全国にくまなく配置されている警察署、交番や駐在所が地域警察に該当します。
警察署を拠点に、地域と密着して時には企業や自治体と協力しながら安全の確保を担っているのが地域警察。
代表的なものでいえば、交番での立番、パトロール、巡回連絡などがありますね。
事件や事故が発生すれば一番早く駆けつけるのが地域警察であり初動捜査の要です。
仕事の内容
- 管内のパトロール・巡回連絡
- 遺失届・拾得物対応、地理案内
- 事件・事故発生時の初動対応
- 防犯指導
- 犯罪者の検挙
- 犯罪の未然防止活動
- 交通指導取締り
- 事故防止活動
刑事警察
警察ドラマでお馴染みの刑事警察。
強盗や殺人事件をはじめとする凶悪犯罪から、人々の生命や財産を守る仕事です。
対象とする事案は非常に幅広く「知能犯罪、窃盗犯罪、薬物・銃器犯罪、性犯罪、組織犯罪、国際犯罪」など。
鑑識や化学捜査を駆使し、事件の解決と犯人の検挙と犯罪組織の壊滅を目指しています。
仕事の内容
- 事件の捜査、聞き込み等
- 犯人の取り調べ
- 鑑識
- 検視
交通警察
日本では交通事故が原因となる志望事故が絶えません。
そのほとんどが高齢者や子供などの歩行者。
交通警察では、事故の現場となりえる街頭での指導や取締りに加え、ひき逃げ事件や交通事故の保険金詐欺事件まで対応しています。
仕事の内容
- 交通指導取締り(白バイ・パトカー)
- 交通事故捜査
- 交通整理・交通規制
- 道路標識の整備、道路使用許可
- 運転免許に関する事務
- 交通安全教育
警備警察
警備警察は、災害時の救助活動から、祭礼・大規模イベントなどにおける雑踏警備、空港や港湾施設などの重要施設の警戒にあたります。
その他にもテロ・ゲリラ行為の制圧や検挙、要人の警護も担当。
社会の安全を維持するため、任務を遂行するのが警備警察の役目です。
仕事の内容
- 要人警護
- 治安警備
- 国際テロ対策
- 不法滞在者の取締り
- 災害救助(水難救助、山岳救助)
- 爆発物や化学物質の処理
総務・警備警察
警察の仕事は現場に出るだけではありません。
総務警察は、広報活動、予算管理、留置管理などを担当。
警務警察は、警察職員の採用、福利厚生制度の整備、犯罪被害者の支援などを担当。
現場で活躍する警察官にとって、裏方である総務・警務警察は縁の下の力持ちのような存在です。
仕事の内容
- 議会や公安委員会との連絡・調整
- 広報活動、音楽隊
- 予算管理
- 装備資機材の整備・開発
- 犯罪被害者支援
- 人材育成
その他にも数多くの職種があります。
興味のある方は、警察官の仕事を14種類に分けて解説【採用試験で活かしたい方へ】で詳しく解説していので参考にしてください。
警察官になるには?
警察官になるためには、まず警察官採用試験に合格しなければなりません。
その後、警察学校に入校し半年〜1年間の研修期間を経て晴れて警察官となります。
採用試験を受験するためには、年齢をはじめとする一定の条件があります。
条件については以下の記事を参考にしてください。
警察官採用試験
警察官採用試験も他の公務員試験と大きく変わりません。
採用試験の流れは以下のとおり。
採用試験は大きく2つに分けられています。
- 第1次試験
- 第2次試験
順番に解説していきます。
採用試験の内容を詳細に知りたい方は、警察官採用試験の内容を5分で解説【試験のポイント】を参考にしてください。
第1次試験
第1次試験は、主に筆記試験が実施されます。
筆記試験には、教養試験と論文試験があり、これらに合格すると第2次試験に進むことができますね。
教養試験は主に、受験生の教養を確認するための試験。
教養試験の内容
- 文章理解
- 数的推理
- 判断推理
- 空間把握
- 資料解釈
論文試験は、受験生の文章読解力と文章作成能力を確認するための試験。
論文試験の内容
- 論文試験:大卒区分で採用されている(課題について解決策などを述べる)
- 論作文試験:高卒や短大卒区分で採用されている(過去の経験談などを述べる)
これらの試験は非常に学習範囲が広く、専門的な対策が必要ですね。
第2次試験
第2次試験は、体力試験と面接試験が実施されます。
体力試験は、警察官としての職務に支障がないかどうか確認する試験です。
地方自治体によって体力試験の内容は異なりますが、ほとんど一緒ですね。
体力試験の内容
- 腕立て伏せ
- バーピーテスト
- 上体起こし
- 握力
などなど。
面接試験では、志望動機や警察官としての適性が確認されます。
面接の形式は以下のとおり。
- 個人面接
- 集団面接
- 集団討論
など。
個人面接は確実に実施され、他は必要に応じて実施されます。
それぞれの試験で対策方法が異なるため、注意してください。
面接試験については、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>警察官採用試験の面接はどう対処する?【面接官の意図を読み取ろう】
警察学校
採用試験を突破すると、受験生は全員警察学校に入校しなければなりません。
警察学校は、一人前の警察官になるために必ず通わなければならない学校です。
警察学校では、
- 座学
- 実習
- 実技(逮捕術など)
- 実技(柔道など)
- 体力測定
- 二輪操作
などを中心に学びます。
警察学校入校中は、仮採用の身分であるため学校教官から「警察官の適性がない」と判断されれば退職になります。
警察学校を卒業すれば晴れて本採用となり、警察官を名乗ることができますよ。
警察学校については、警察官になるには?【警察学校の卒業が絶対条件】をご覧ください。
警察官のキャリアアップ
警察官は公安職の中でもとりわけ階級制度が明確な職種です。
国家公務員で就職した場合と地方公務員で就職した場合では、キャリアアップの道のりが異なります。
簡単に言うと、上を目指すのであれば国家公務員として警察庁へ。
現場で活躍しつつ、ある程度の階級まで上がるのであれば地方公務員として都道府県警察へ就職すると良いでしょう。
地方公務員で就職した場合には、最速でキャリアアップをしたとしても警視正までとなります。
また、地方公務員からキャリアアップを目指すためには昇任試験を経て階級が上がっていくことになりますね。
その気さえあれば、誰でも昇任することが可能で実績と努力に基づき公平に行われます。
警察官のキャリアについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>警察官の階級と役割をまとめてみた【キャリアとノンキャリアの違い】
警察官の年収
警察官の年収は平均的に600万円〜700万円と言われています。
これは、同じ公安職や民間企業と比較しても高水準ですね。
警察官の年収は、
- 働く場所
- 年齢
- 在職年数
などによって決まっていきます。
最も大きな要素は「働く場所」です。
国家公務員として警察庁に就職すれば、最初の時点で警部補の階級からスタート。
地方公務員の場合は、巡査からのスタートです。
階級は年収に大きく関わってくるため、高水準を目指すのであれば間違いなく国家公務員を目指すべき。
ちなみに、警視以上ともなると年収1000万円も不可能ではありません。
警察官の年収については、警察官の年収はどれくらい?【夢の1000万円プレイヤーも目指せる】を参考にしてください。
警察官になるための最短ルート
警察官は非常に魅力のある仕事で、毎年人気のある職種です。
一部では倍率の低さから「簡単な試験」などと揶揄(やゆ)されていますが、決してそんなことはありません。
警察官の採用試験は他の公務員試験と変わらず、出題範囲が広く1人で対策するのは難しいんですよね。
そこで、役に立つのが公務員系学校です。
公務員系学校は、公務員試験の合格に特化した学校で、公務員試験合格までサポートしてくれます。
デメリットとしては、学費などがかかってくるため負担になってしまいます。
しかし、近年ではオンライン公務員予備校が台頭し、学費もリーズナブルになっています。
合格の保証はありませんが、間違いなく合格までの最短の道のりを教えてくれますよ。
公務員試験道場では基本的に、公務員予備校の活用をおすすめしています。
公務員予備校の詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>公務員予備校の基礎知識と選び方のポイント【予備校経験者が徹底解説】
まとめ:最短で警察官になろう!
警察庁をはじめ、全国の都道府県警察では幅広い年代の受験生を求めています。
犯罪が国際的になり、複雑多様化している現状に歯止めをかけるため、警察組織では様々な取り組みを行っています。
社会人経験枠を設けるなどしているのは、その一環とも言えるでしょう。
また、年齢制限が35歳と高年齢に設定されていることから、誰にでも警察官になれる可能性が眠っています。
警察官の採用試験は決して簡単ではありませんが、公務員予備校などを活用すれば就職することは難しくありません。
スタートする時期に遅いも早いもありません。
「警察官になりたい!」と思った時期から対策をスタートさせれば、問題ありませんよ。
皆さんが警察官に就職できることを願っています。
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