こんにちは、元公務員のヤット(@kantan-koumuin)です。
公務員試験に合格するためのノウハウを解説しています。

こんな疑問を解決できる記事を作りました。
この記事の内容
- 仕事内容
- 勤務地
- 都道府県警察との違い
皇宮護衛官は、一般的な認知がないものの天皇陛下やその関係者の方々を守る重要な役割を担っています。
仕事は大きく3つに分類され、職員の適性や希望により働くことになります。
皇宮護衛官の仕事内容は、都道府県警察と大きく異なるため勘違いしないようにしてください。
皇宮警察の公式ページはこちらから。
この記事は3分ほどで読めるようになっているので、最後までお付き合いいただければ幸いです。
目次
皇宮護衛官の仕事内容
天皇陛下をはじめとする皇室関係者の方々の安全と安心を守る重要な仕事。
また、それだけでなく皇居や御所など皇室に関係するものは、ほぼ全て守っていると言っても過言ではありません。
皇宮護衛官は、警察庁の付属機関であり、身分は国家公務員になります。
仕事内容は多岐に及びますが、大きく3つに分類されますね。
- 警護:皇居や御用地を守る
- 護衛:皇室関係者を守る
- 警務:現場の職員をサポート
この3つですね。
護衛部門
皇室関係者を最も近くで護ることが護衛部門の任務。
皇宮護衛官の中で、天皇皇后両陛下をはじめ皇室の関係者の直近で護衛にあたる「側衛官」と呼ばれる仕事もあります。
側衛官は、皇室関係者が公式行事に参加されるときはもちろん、スキーなどの娯楽などの場面でも護衛にあたります。
側衛官について
側衛官は、特に皇室関係者の方々の近くで護衛する仕事。
そのため、非常に重要視されている存在と言えます。
また、語学力や日本の伝統文化など要素や、幅広いスキルが求められます。
警部部門
皇室関係者の方々の安全を護る任務。
皇居をはじめ、赤坂御用地、京都御所、御用邸などが主な勤務地になります。
具体的な任務としては、皇室関係施設に外接する一般道の通行者車、濠の状況などにも注意を払います。
また、不審者に対する警戒を怠ることなく、事件や事故を未然に防ぐことを目的としています。
警務部門
警務部門は、4つの課で構成されており、主な任務は皇宮警察の組織全体を円滑に機能させるサポート役です。
4つの課は以下のとおり。
- 警務課:採用や人事などの組織運営を担う
- 監察課:監察や情報管理を担当する
- 教養厚生課:教養計画や術科訓練、健康管理や福利厚生を担当する
- 会計課:予算や物品、施設管理を担う
また、音楽隊も警務部門に所属しており、皇宮行事や様々な式典・演奏会にも参加しています。
音楽隊は、皇室と国民を結ぶ架け橋としての広報役も担っていますね。
夢の白バイ隊員にもなれる!?
皇宮護衛官の職種には、都道府県警察にあるような白バイ隊員になることも可能です。
具体的には、下記のような部隊があります。
- 特別警備隊
- 消防隊
- 騎馬隊
- 白バイ隊
上記に挙げたような専門部隊になるためには、本人の希望や能力、適性に応じて選抜され構成されています。
白バイ隊員は、都道府県警察とは異なり、交通取締りは一切しません。
主な任務は、皇族の乗車する車両の先導や護衛になります。
皇宮護衛官の勤務先
皇宮護衛官の勤務先のほとんどは、東京になります。
しかし、皇室関係施設は東京に限らず全国にあるため異動があれば転勤となる可能性も。

出典:皇宮警察公式ページより
護衛官は、護衛署と呼ばれる警察署のような場所で働くことになります。
- 坂下護衛署(東京):皇居のうち宮殿および皇居東御苑などの警備
- 吹上護衛署(東京):皇居のうち御所、賢所などの警備
- 赤坂護衛署(東京):赤坂御用地(東宮御所・各宮邸など)および常盤松御用邸の警備
- 京都護衛署(京都):京都御所、大宮仙洞御所、桂離宮、修学院離宮および正倉院(奈良県)の警備

勤務先が決まる流れ
皇宮護衛官として採用されたのち、皇宮警察学校で研修を修了する必要があります。
修了後は、実践経験を積むために皇居もしくは赤坂御用地内の護衛署に配属されることに。
護衛署で約3ヶ月の勤務したのち、再び皇宮警察学校に戻り、さらに3ヶ月ほどより高度な知識の習得と訓練を積みます。
その後は、能力や適性に応じて配属先が決定し、皇宮護衛官として現場で活躍することになります。
皇宮警察と都道府県警察のちがい
皇宮警察は、都道府県警察とは大きく異なります。
一番わかりやすい違いは、皇宮警察は国家公務員であり、都道府県警察は地方公務員になります。
勤務地
皇宮護衛官の管轄は、1都1府4県に位置する皇宮関係施設のみになります。
なぜなら、目的が天皇陛下をはじめ皇宮関係者の方々をお護りすることだからです。
そのため、一般市民と関わることは基本的にありません。
一方、都道府県警察の警察官は、採用された地域で勤務します。
各地の交番や警察署に勤務し、日常的に起きる事件や事故の捜査を行ったり、地域のパトロールや犯罪防止に尽力することが主な任務。
皇宮警察とは異なり、地域に密着して働くことになります。
都道府県警察については、下記の記事で詳しく解説しています。
>>警察官の全て【仕事・採用試験の内容と採用されるためのポイント】
皇宮警察は女性が活躍する数少ない組織
実は、皇宮警察は公務員の中でも珍しく女性職員の割合が1割を超えます。
2021年の皇宮護衛官採用試験の合格者は56名。
そのうち、女性は全体の3割を占める18名となっています。
男女差のない試験制度
採用試験では「女性採用枠」が設定されていません。
つまり、男女を区別することなく採用試験が実施されています。
採用者の決定は、試験結果を総合的に判断して成績上位者から採用している方式。
そのため、女性を何人採用するかは決まっておらず、誰でも合格する可能性がありますよ。

参考資料:2021年度 皇宮護衛官採用試験実施状況
皇宮護衛官は、男女差が少なく女性でも活躍できる魅力的な組織です。
皇宮護衛官の総合情報は、下記の記事を参考にしてください。
>>皇宮護衛官とは一体どんな職業なのか?【皇宮警察の謎に迫ってみた】