
こんな疑問を解説できる記事になっています。
警察官の平均年収は600万円〜700万円です。
この年収は、同じ公安職の消防官や自衛官などと比較しても高額ですね。
警察官といえども、国家公務員や地方公務員によっても年収が異なってきます。
この記事では、
- 職種
- 年代
- 在職年数
などに分けながら年収を簡単に解説しています。
警察官になりたいけど、年収が気になる!
こんな方のお役に立てる記事です。
警察官の全体像については、警察官の全て【仕事・採用試験の内容と採用されるためのポイント】を参考にしてください。
目次
警察官の年収
警察官の年収は600万円〜700万円と言われています。
個人の属性によって年収は大きく変わっていきますが、同じ公安職や民間企業と比較しても高水準ですね。
ちなみに、国税庁の令和3年度分民間給与実態統計調査結果によると、民間企業の平均年収は約443万円となっています。
警察官は、給与だけでなく福利厚生が安定しているため、恵まれた環境で仕事のできる職種と言えますね。
参考資料:令和3年度分民間給与実態統計調査結果より
公務員の種類で年収が異なる
警察官といえども、実は2種類に分類されています。
- 国家公務員:警察庁
- 地方公務員:都道府県警察
この2種類ですね。
年収は国家公務員の方が高水準で、採用試験の難易度も上がります。
国家公務員
国家公務員として、警察官になる場合は警察庁に入庁することになります。
また、国家総合職または国家一般職でも採用試験が分かれていますね。
警察官は地方公務員のイメージが強いですが、国家公務員としての仕事もあります。
地方公務員と比べ昇任スピードや基本給が異なり、年収も高水準になりますよ。
国家公務員として働く場合は、行政職俸給表が適用されます。
ちなみに国家公務員の平均年収は以下のとおり。
内訳 | 金額 |
平均基本給与月額(扶養・地域手当込) | 約376,207円 |
平均給与月額合計(諸手当込) | 約405,049円 |
平均賞与 | 約1,782,216円 |
平均年収 | 約6,683,309円 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
参考資料:令和4年度国家公務員給与等実態調査の結果より
国家公務員の給与については、【2022最新】国家公務員総合職の年収って幾らもらえる?【初任給と昇給も解説】で詳しく解説しています。
地方公務員
地方公務員は皆さんが想像する警察官です。
代表的なものでいえば交番勤務など。
総務省が発表した令和3年度地方公務員給与の実態によると、地方公務員の警察官の平均年収は約772万円。
内訳 | 金額 |
平均基本給与月額(扶養・地域手当込) | 約364,541円 |
平均給与月額合計(諸手当込) | 約461,882円 |
平均賞与 | 約1,677,437円 |
平均年収 | 約7,220,021円 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
参考資料:令和3年度地方公務員給与の実態調査より
実は地方公務員の年収に大きな開きがあります。
その理由は地域手当。
地域手当とは、都市部などの物価が高い地域に勤務する職員の生活費の差を減らすための手当のこと。
東京都を管轄する警視庁の場合はなんと最大20%も適用されます。
ちなみにこの20%は基本給に適用されます。

【警察官】年収の内訳
警察官の年収には幾つもの要素が絡んでいます。
簡単に解説していきますね。
まず、年収が決まる要素は以下のとおり。
- 基本給
- 手当
- ボーナス(期末・勤勉手当)
これらの要素は、地方自治体によって異なるため年収に差が生まれます。
警察官のボーナスについては給与月額の4.45月分を基準に各自治体の財政状況に応じて支給されることに。
仮にボーナスを国家公務員と同水準とすると詳細な内訳は以下のとおり。
- 平均給料月額:323,548円
- 平均諸手当月額:133,024円
- ボーナス:323,548円×4.45月
- 合計:(平均給料月額+平均諸手当)×12ヶ月+ボーナス=6,918,652,6円
およそ700万円になりますね。
手当によっては、上記の年収より上下があるので注意してください。
【年齢別】年収のちがい
警察官に限らず、公務員は年功序列型。
そのため、年齢が上がれば上がるほど年収も相対して上がっていきます。
基本給などは「公安職俸給表」という基準が適用されるため、一般の行政職より年収は高水準。
年齢 | 平均給与月額 | 平均年収 | 階級の目安 |
20代 | 約18万円~約25万円 | 約300万円~約420万円 | 巡査/巡査部長 |
30代 | 約27万円~約36万円 | 約450円~約590万円 | 警部補/警部 |
40代 | 約37万円~約41万円 | 約600万円~約680万円 | 警部/警視 |
50代 | 約41万円~約42万円 | 約680万円~約700万円 | 警視/警視正/警視長 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
参考資料:令和3年度地方公務員給与の実態調査より
上記の給料表はあくまで目安です。
昇給スピードや手当、地域によっても年収が異なる点に注意してください。
詳しくは各都道府県警察本部のホームページを確認しましょう。
全国の都道府県警察について調べる際は下記のボタンからどうぞ。
【学歴・男女別】年収のちがい
警察官の給料は、学歴や男女の要素でも変化していきます。
学歴別年収
警察官の学歴区分は、
- 高校卒
- 短大卒
- 大学卒
この3種類ですね。
具体的な金額は以下のとおり。
学歴 | 平均給与月額 | 平均年収 |
高校卒 | 280,455円 | 4,627,508円 |
短大卒 | 289,477円 | 4,776,371円 |
大学卒 | 304,509円 | 5,024,399円 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
※参考資料:令和3年度地方公務員給与の実態調査より
ちなみに場所によっては、短大卒区分を設けていないこともあります。
男女別年収
実は、男女によっても年収が異なります。
背景としては育児などを理由に出世を控える女性職員が多いなどですね。
また、中途退職の割合も高いため男性と女性の間で年収の差が発生しています。

性別 | 平均給与月額 | 平均年収 |
男性 | 324,918円 | 5,361,147円 |
女性 | 280,795円 | 4,633,117円 |
※スマホの場合は、左右にスクロールすることができます
※参考資料:平成30年地方公務員給与の実態より
【警察官】年収を上げる方法
警察官は公安職であるため給料自体が安いというイメージがありますが、決してそんなことはありません。
方法次第では夢の1000万円プレイヤーになることも可能。
具体的な方法を解説していきます。
年収を上げる方法
- 警察庁に入庁する
- 大卒で就職する
- 階級を上げる
警察庁に入庁する
一番手っ取り早く年収を上げたければ国家公務員として警察庁に入庁することですね。
例えば地方公務員で警察官になる場合、署長や副署長クラスの階級になる頃には50代になっていることがほとんど。
つまり、希望する階級や年収を手に入れる頃には定年を迎えてしまいます。
一方、国家総合職で入庁した場合、能力次第ですが20代で同程度の位置に行くことも可能です。
国家公務員の基本給や昇給スピードはそれほど早いんですよね。
20代〜30代で年収が1000万円を超える人もいるほどです。

大卒で就職する
国家公務員や地方公務員に関わらず、大学卒業区分の基本給が最も高水準です。
どの都道府県警察でも、高卒との差は1万円以上ちがいます。
基本給に地域手当などが加算されるため、年収も相対的に上がっていくことになりますね。
大卒の場合は、キャリアの道にもつながっているため上を目指す場合には大卒が適しています。
階級を上げる
警察官は階級社会です。
階級が上であればあるほど支給される給与は上がっていきます。
警視正以上ともなると、年収は軽く1000万円を超えますよ。
階級を上げる場合には、昇任試験を受験する必要があり在職年数などの条件があります。
条件を満たすことができればどんどん昇任試験を受けていきましょう。
ちなみに警視以上は昇任試験ではなく組織からの選考になります。
警察官の階級やキャリアについては下記の記事を参考にしてください。
>>警察官の階級と役割をまとめてみた【キャリアとノンキャリアの違い】
まとめ:警察官でも年収1000万円は可能
仕事がきつい割に年収が少ない
こんなイメージのある警察官ですが、決してそんなことはありません。
平均的に600万円以上ある年収と、福利厚生の充実度を考えれば非常に魅力のある仕事と言えます。
また、国家総合職の採用試験に合格し、警察庁に入庁すれば早い段階で1000万円を超える年収を実現できてしまいます。
ただ、地方公務員からキャリアを目指す場合は、相当数の時間がかかります。
現場に出て活躍していきたいのであれば地方公務員。
警察官としての業務に携わりながら、高水準の年収を実現したいのであれば国家公務員から警察官を目指しましょう。
具体的な警察官採用試験の内容については、警察官採用試験の内容を5分で解説【試験のポイント】を参考にしてください。