エリートだから沢山お金が貰えるって聞いたけど・・・。

こんな疑問を解決できる記事です。
国家総合職の年収を含める給料は以下のとおり。
- 年収:約681万円
- 月額給料:約41万円
- 俸給:約31万円
このようになっています。
「俸給」などの難しい言葉が出てきますが、記事内で詳しく解説しているので心配要りませんよ。
国家公務員総合職の給料は、他の公務員と比較してもトップレベルに良いですね。
この記事では、国家公務員総合職の年収の決定方法や他の公務員との比較をしつつ、総合職の年収について解説しています。
この記事を読み終えると、あなたも国家公務員総合職の年収について知識を深めることができます。また、職種選択する際に年収について他の職種と簡単に比較できるようになります。
それでは、国家公務員総合職の年収について解説していきます。
※ちなみに「地方自治体」の給料については、地方公務員の給料を自治体別・職種別ランキングで比較してみたで解説していますので、参考にどうぞ。
もくじ
【国家公務員】総合職の年収
国家公務員総合職(以下「総合職」)の年収は、人事院と呼ばれる国家公務員の人事を司(つかさど)る機関が公式発表しています。
ちなみにその情報がこちら。
総合職の平均給与額
- 平均給与額:413,064円
- 俸給:334,711円
- 平均年収:6,815,556円(681万円)
となっています。
ただ、注意してほしいのが上記の額は総合職と国家一般職の合算であることです。
そのため、実際には一般職に比べ総合職の方が俸給(※)は高くなります。
俸給が上がると年収も上がるので、相対的に総合職の年収も上がっていきますね。
※俸給については後述で詳しく解説
また、地方公務員の職種の中で比較的多くの給料を貰える警察官の平均年収は、約460万円ほど。
地方公務員に比べても高いと言えますよね。
参考
※平均給与月額…俸給及び諸手当の合計
※国家総合職の平均年収は平均給与月額×12ヶ月+平均給与月額×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
- 出典:令和4年度国家公務員給与等実態調査より
- 出典:令和3年分民間給与実態統計調査結果より
民間企業との比較
総合職の年収を民間企業と比較すると、総合職の方が高い傾向にあります。
国税庁が発表した「令和3年分民間給与実態統計調査結果」による結果は以下のとおり。
- 平均年収:約443万円
- 男性:545万円
- 女性:302万円
このようになっていますね。
この給与額は3年ぶりに前年度を上回り、新型コロナの感染拡大前の水準に回復しています。
【国家公務員】総合職と一般職の比較
国家一般職の平均年収と比較しても、国家総合職の平均年収の方が高いですね。
ちなみに国家一般職の平均年収は、約671万円。
詳細は以下をご覧ください。
- 平均年収:671万円(6,673,238,円)
- 平均給与額:40万円(405,049円)
- 俸給:32万円(323,711円)
このようになっています。
また、初任給を比較してみましょう。
試験区分 | 初任給の俸給 | 初任給(地域手当込) | 年収 |
国家総合職 | 2級1号 | 224,020円 | 約3,696,330円 |
国家一般職 | 1級25号 | 218,640円 | 約3,607,560円 |
※スマホの場合は、右にスクロールすることができます。
この表を見ると、両者の差は4,500円の違いしかありません。
しかし、総合職と一般職は昇進のスピードが全く違うため、年数が経てば経つほど両者の差はどんどん広がっていきます。
例えば、総合職は係長まで3年程度で昇進することができますが、一般職の場合は8年〜10年かかることが普通。
この差は、総合職と一般職の業務内容が異なるため生まれています。
総合職は、国家の中枢で法案などの企画立案を主な業務としているんですよね。
そのため、高度な知識や経験が要求され試験内容も非常に難易度が高くなっています。
一方、一般職は総合職の職員が企画立案した法を、各地の関係機関で実際に実行する役割を担います。
つまり、総合職のが脳だとすると一般職は手足として動く存在。
試験の難易度や仕事の内容から見ても、総合職より年収は低くなってしまいます。
国家一般職については、国家公務員一般職について解説【試験内容・仕事内容・給料など】で詳しく解説しています。
参考
※想定年収は初任給(地域手当込)×12ヶ月+初任給(地域手当込)×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※想定年収はあくまでも目安です
- 出典:国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)より
- 出典:国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)より
【国家公務員】総合職の昇給方法
総合職の昇給スピードは、とにかく早いですね。
しかし、どのように昇給していくかご存知でしょうか?
実は、総合職の給料は「俸給」と呼ばれる給料表が基準となっています。

出典:人事院公式ページより
俸給表とは、横軸の「級」と「号」の組み合わせで読み解くことができます。
- 級・・・職務の難しさや責任の重さに応じたもので、役職と連動している
- 号・・・同じ級の中で細分化したもの。基本的には年数に連動している
級であれば、係長、課長補佐、課長というような形で役職が上がっていきますえ。
号であれば、年数が経てば経つほど上がっていくイメージですね。
具体的に総合職の初任給の俸給表を見ていきましょう。
- 大卒:2級1号俸で186,700円
- 院卒:2級11号俸で213,000円
ここからどんどん上がっていくことになります。
一般職に比べて昇給スピードが早いと言われていますが、在級期間表(※)というルールがあり昇給するために必要な期間が定められています。
そのため、無秩序に昇給することではないことを理解しておいてください。
そして後述しますが、見逃せないのが「手当」の存在です。
例えば、総合職として働く場合は「霞ヶ関」つまりは首都東京で働くことになりますよね。
東京で働く場合には、東京都特別区の地域手当が付くことになります。
すると、なんと俸給の20%が毎月加算されることに。
具体的に計算すると、
- 大卒初任給:186,700円に20%加算→224,020円
- 院卒初任給:213,000円に20%加算→255,600円
相当増えますよね。
また、この給料に期末・勤勉手当(ボーナス)も年間で4ヶ月分程度支給されることになります。
さらに超過勤務手当(残業手当)も総合職とは切っても切れない関係にありますよね。
また、期末・勤勉手当(ボーナス)も年間で4か月分程度が支給されます。
さらに、超過勤務手当(残業手当)も忘れてはいけません。
総合職は激務であることで有名で月の残業時間が相当なものになります。
総合職は昇給スピードが早いだけでなく、その他の手当なども充実しているため年収が高い傾向にあります。

【国家公務員】総合職の手当を解説
国家総合職には、基本給や俸給に加えて職員の属性に合わせて様々な手当が支給されます。
そのため、手当に合わせて給料に大きな差ができることができますね。
ここでは、総合職で支給される手当を紹介します。
手当一覧表
- 扶養手当
- 住居手当
- 通勤手当
- 単身赴任手当
- 地域手当
- 広域異動手当
- 特地勤務手当
- 寒冷地手当
- 俸給の特別調整額
- 管理職員特別勤務手当
- 特殊勤務手当
- 超過勤務手当
- 休日給
- 夜勤手当
- 宿日直手当
- 期末手当
- 勤勉手当
- 本府省業務調整手当
- 初任給調整手当
- 専門スタッフ職調整手当
- 研究員調整手当
このような手当があります。
特に「扶養手当」「地域手当」「通勤手当」などは皆さんもご存知の手当でしょう。
他にも、総合職の場合は様々な手当が用意されています。
手当の詳細については人事院の公式ページをご覧ください。
俸給と手当などを考え年代別に年収などをまとめてみました。
年代 | 平均俸給額 | 平均年収 |
20代 | 約213,724円 | 約4,175,316円 |
30代 | 約303,534円 | 約5,929,834円 |
40代 | 約393,325円 | 約7,683,997円 |
50代 | 約440,501円 | 約8,605,628円 |
※スマホの場合は、右にスクロールすることができます。
出典:人事院の令和4年度国家公務員総合職給与実態調査より
地域手当込の年収イメージ
- 20代で約417万円
- 30代で約592万円
- 40代で約768万円
- 50代で860万円〜1000万円

【国家公務員】総合職の試験日程
最後に国家公務員の試験日程を掲載しておきます。
今後、試験を受験する受験生の方は参考にしてみてください。
令和5年度(2023年)国家総合職(院卒者・大卒者程度)試験日程
申込受付期間 | 2023年3月1日(水)~2023年3月20日(月) |
第1次試験日 | 2023年4月9日(日) |
第1次試験合格者発表日 | 2023年4月21日(金) |
第2次試験日 筆記 | 2023年5月7日(日) |
第2次試験日 政策課題討議・人物 | 2023年5月中旬~2023年5月下旬 |
最終合格者発表日 | 2023年6月上旬 |
官庁訪問 | ※未公開 |
※スマホの場合は、右にスクロールすることができます。
総合職の試験内容については、【国家公務員】総合職の試験内容【区分ごとに内容が変わるって本当?】で詳しく解説しています。
まとめ
この記事のおさらいです。
総合職の平均給与額
- 平均給与額:413,064円
- 俸給:334,711円
- 平均年収:6,815,556円(681万円)
総合職の年収は、昇給スピードが早く他の公務員より多くの給料をもらえます。
また50代ともなれば1,000万円を超える人も出てきますね。
年収の多さも総合職の魅力の1つと言えるでしょう。
こちらもCHECK
-
-
【国家公務員】総合職・官庁訪問の流れ【試験内容や対策方法など】
続きを見る