消防士になるために必要な体力について、様々な不安や疑問を抱えているのではないでしょうか?
私もかつて、皆さんと同じように、体力試験に対して大きな不安を感じていました。
- 体力に自信がないけど大丈夫か不安?
- どんなトレーニングをすればいいんだろう?
- 試験ではどんな種目があるんだろう?
私は、正しい方法で筋力トレーニングを続けた結果、無事に体力試験を突破し、消防士になることができました。
【体力試験の考え方】
- 目的:強靭な体力が必要
- 平均以上の成績があればいい
【体力試験の種目例】
- 腕立て伏せ
- 握力
- 長座体前屈
- 立位体前屈
- 反復横跳び
- 立ち幅跳び
- SST
- 1,500m走
【対策方法】
- 平均を下回っている種目を重点的に対策
- 予備校などで指導してもらう
この記事では、元消防士である私の経験をもとに、体力試験の具体的な内容、効果的なトレーニング方法、そして試験当日の心構えまで、詳しく解説します。
この記事を読むことで、体力試験への不安を解消し、自信を持って試験に臨めるようになります。
消防士の体力試験の全体像

消防士採用試験における体力試験は、筆記試験や面接試験と並んで、避けては通ることができない試験です。
単に運動神経が良いかどうかだけでなく、消防士として職務を遂行するために必要な身体能力を総合的に評価する目的で行われます。
体力試験の目的
体力試験は、災害現場で求められる様々な状況に対応できる身体能力を測定することを目的としています。
火災現場での消火活動、救助現場での人命救助、その他災害現場での活動など、消防士の仕事は体力を必要とする場面が多くあります。
体力試験を通して、これらの活動を安全かつ的確に行えるだけの身体能力があるかどうかを判断します。
- 瞬発力: 短時間で大きな力を発揮する能力
- 筋力: 重いものを持つ、支える、運ぶなどの力
- 持久力: 長時間活動を継続する能力
- 柔軟性: 関節の可動域の広さ
- 全身持久力: 心肺機能を含めた全身の持久力
ヤット筆記試験で高得点を取っていても、体力がなければ不合格となります。
体力試験の種目
体力試験の種目は自治体によって様々ですが、おおよそ似通った内容になっています。
- 筋力系: 腕立て伏せ、懸垂、握力
- 瞬発力系: 立ち幅跳び、反復横跳び
- 持久力系: 持久走、シャトルラン
- 柔軟性系: 長座体前屈
- その他: 上体起こし、垂直跳びなど
例えば、東京消防庁であれば下記のような種目です。

消防本部の情報は、下記のページで紹介しています。
>>全国の消防本部
体力試験で注意すべきポイント
体力試験は、日々のトレーニングの成果を発揮する場であると同時に、いくつかの注意点を意識することで、さらに良い結果に繋げることができます。
本章では、私が経験を通して得た教訓をもとに、特に重要な2つの注意点を解説します。
種目は事前に把握しておく
体力試験の種目は、自治体によって若干異なる場合があります。
事前に種目を把握しておくことで、対策すべき種目を絞り込み、効率的にトレーニングを行うことができます。
また、試験当日に「こんな種目があるなんて知らなかった!」という事態を防ぐことができます。
ヤット種目を把握せずに体力試験に臨むのは絶対やめてください。
例えば、ある自治体では持久走が実施される一方で、別の自治体ではシャトルランが実施される場合があります。
また、腕立て伏せの回数や測定方法なども、自治体によって異なる場合があります。
体力だけ見られているわけではない
体力試験は、災害現場で活動するために必要な身体能力を測るだけではありません。
消防士としての適性、つまり、困難に立ち向かう精神力や、チームワークを重視する協調性なども評価する目的で行われています。
例えば、試験官の指示をしっかりと聞き、テキパキと行動することも、好印象を与えます。
逆に、記録が悪かったとしても、最後まで諦めずに全力を尽くす姿は、試験官に好印象を与える可能性があります。
体力試験は、単なる体力測定ではなく、人間性も評価されているということを意識して、試験に臨むようにしましょう。
私の知り合いの人事担当が、体力試験会場での受験生の行動を常にチェックしていると言っていました。
体力試験の成績がどれだけ良くても、人間性にチェックを入れられてしまうと、面接で突っ込まれる可能性は大です。
体力試験の合格基準

体力試験は、筆記試験や面接試験と並んで、消防士採用試験において非常に重要な要素です。
しかし、合格基準は一律ではなく、各自治体によって異なるため、注意が必要です。
合格基準はどうやって決まる?
消防士採用試験の体力基準は、文部科学省が実施している新体力テストの基準がベースとなっています。
新体力テストは、国民の体力水準を把握することを目的としており、幅広い年齢層を対象としています。
各自治体で体力テストの基準が公表されていない場合は、新体力テストの基準を参考にしてください。

平均値と得点が記載されており、得点が6以上取れていれば安心して良いでしょう。
例えば、上体起こしであれば30秒間で21回以上を記録すれば6点を獲得することができます。
実は消防士になってからも定期的に体力テストを受ける必要があります。
その際に使用されるのが、文部科学省の体力テストの基準です。
現場で実際に使われていることから、採用試験でも確実に文部科学省の数値が基準になっています。
受験生の平均値
文部科学省の得点表が基準になっているものの、毎年の受験生の得点によって合格点は上下します。
そのため、文部科学省の数値が全てではありません。もう1つの要素が受験生の平均値になります。
この数値に関しては、毎年のように変化するので、そこまで気にする必要はありません。
体力試験の位置付け:重要でない3つの理由

消防士の採用試験の中で、体力試験はさほど重要ではありません。
配点で言えば、下記のようなイメージで良いでしょう。

重要でないと聞いて、多くの受験生が驚いたのではないでしょうか。
その理由は3つあります。
面接が重要視されている
消防士に限らず、公務員試験全体が面接を重要視されています。
そのため、体力試験の点数が多少悪くても、面接で巻き返せる可能性が高くなっています。
下記は、横浜市の各試験の配点表になります。
| 第1次試験 | 第2次試験 | 第3次試験 | 総合点 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 教養 | 専門 | 面接 | 論文 | 体力 | グループワーク | 面接 | ||
| 第1次得点 | 410 | – | – | – | – | – | – | 410 |
| 第2次得点 | 40 | – | 300 | 100 | 150 | 100 | – | 690 |
体力試験が150点に対して、面接試験が300点と2倍の配点となっていますよね。
体力は就職してからでOK
採用側の思惑は、受験生を消防学校や現場で体力を養わせようとしています。
つまり、採用担当も受験生に十分な体力が備わっていないのは承知の上でです。
実際に、私の同期も体力がビックリするくらいありませんでしたが、消防学校でしっかりと体力をつけていました。
合格基準は平均値以上
体力試験の合格基準は、平均値以上とされています。
文部科学省の基準で言えば、10段階のうちの6前後です。
一方教養試験では、7割以上が合格点となっているため、難易度の低さは圧倒的に体力試験なんですよね。
体力試験の平均は、比較的体力がない人でも十分に得点できる内容です。
種目別の解説と対策方法

本章では、代表的な種目の解説と対策方法をお伝えします。
文部科学省が公式に発表している計測方法などをイメージを交えつつ、簡単に解説しています。
種目について、知識を深めておきたい方は活用してください。
握力
握力計を用いて、握力を計測する種目です。
- 握力計の指針が外側になるように持ち、下記の図のように握る。
- 直立の姿勢で両足を左右に自然に開き腕を自然に下げ、握力計を身体や衣服に 触れないようにして力いっぱい握りしめる。
- 握力計を振り回さないようにする。

- 自分の指のサイズに調整する
- 足に接触しやすく、試験官に注意されやすい
対策方法
握力計は握り慣れていないと、効率的に握力を伝えることができません。
自分が一番握りやすい位置を把握しておくことが大切です。
ヤット私は、握力計やハンドグリップを活用していました。
上体起こし
上体起こしは、腹筋力を測る種目です。
- マット上で仰臥姿勢(上むきの姿勢)をとり、両手を軽く握り、両腕を胸の前で組む。
- 両膝の角 度を 90゜に保つ。
- 「始め」の合図で、仰臥姿勢から、両肘と両大腿部がつくまで上体を起こす。
- すばやく開始時の仰臥姿勢に戻す。
- 30秒間、前述の上体起こしを出来るだけ多く繰り返す。

- 組んでいる腕を解かないようにする
- 肘が膝部分に触れないと、計測してもらえない
対策方法
30秒間に無酸素に近い状態で腹筋を継続する力が必要です。
練習する際は、必ず秒数を測って上体起こしをすること。
1人で練習する場合は、腹筋スタンドなどを活用すると対策することができます。
長座体前屈
計測器具を用いて座った状態で、身体の柔軟性を測る種目です。
- 受験生は、両脚を両箱の間に入れ、長座姿勢をとり、壁に背・尻 をぴったりとつける。
- 肩幅 の広さで両手のひ らを下にして、手のひらの中央付近が、厚紙の手前端にかかるように置く。
- 胸を張って、両肘を伸ばしたまま両手で箱を手前に十分引きつけ、背筋を伸ばす。
- 受験生は、両手を厚紙から離さずにゆっくりと前屈して、箱全体を真っ直ぐ前方にできるだけ遠くまで滑らせる。
- 最大に前屈した後に厚紙から手を離す。


- 前屈姿勢の時は、膝が曲がらないように気をつける
- 箱が真っ直ぐ前方に移動するように注意する
- 靴を脱いで実施する
対策方法
前屈は、股関節と上半身の柔軟性が鍵になるため日常的に、柔軟性を高めておくと良いでしょう。
特に風呂上がりなどは、身体が温まり柔軟性を向上させることができます。
その際は、下記のような用具を使ってみてください。
反復横跳び
反復横跳びは、制限時間内に3本のライン上を横に高速移動する種目です。
- 中央ラインをまたいで立ち「始め」の合図で右側のラインを越すか、または 踏むまでサイドステップし、次に中央ラインにもどる。
- さらに左側のラインを越すかまたは触れるまでサイドステップする。


- 計測場所によっては、かなり滑り易いので注意する
- 外側のラインを踏まなかったり越えなかったときや、中央ラインをまたがなかったときは計測してもらえない
対策方法
練習はもちろん大切なのですが、靴と滑り止めスプレーなども用意しておくべきです。
どれだけ練習していても、計測場所が整っていない場合があるため靴や滑りどめなどで対策する必要があります。
ヤットコンクリートの上で実施すると、滑りやすいので注意が必要です。
私はアシックスのランニングシューズと、滑り防止のスプレーを活用していました。
20mシャトルラン
主に持久力を測るための種目です。
- 一方の線上に立ち、テストの開始を告げる5秒間のカウントダウンの後の電子 音によりスタートする。
- 一定の間隔で1音ずつ電子音が鳴る。
- 電子音が次に鳴るまでに 20m先の線に達し、足が線を越えるか触れたら、その場で向きを変え、この動作を繰り返す。
- 電子音の前に線に達してしまった場合は、向きを変え、電子音を待ち、電子音が鳴った後に走り始める。
- 走ることができなくなるまで走る。
- 途中で音声が止まる場合もある。

- ランニングスピードのコントロールに十分注意し、電子音の鳴る時には、必ずどちらかの線上にいるようにする
- 身体的に限界が来れば、自発的に退くようにする
対策方法
音声が徐々に速くなっていくため、ペース配分を意識する必要があります。
また、体育館で実施することが多く滑らないようにしましょう。
立ち幅跳び
立ち幅跳びは、立ち止まった状態で前方にジャンプし、跳躍力を試す種目です。
- 両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端にそろうように立つ。
- 両足で同時に踏み切って前方へ跳ぶ。

跳んだ際に、両脚に衝撃が加わるため捻挫に注意する
対策方法
脚の力が大切ですが、両腕の力を脚に伝えて跳ぶことを意識しましょう。
両腕を前後に振って、跳ぶ練習をしておくことが大切です。
文部科学省の体力テストに関する情報については下記のボタンをクリックしてください。(外部サイトにジャンプします)
体力試験が不安な人:予備校で指導してもらう

体力試験は重要視されていないとはいえ、体力が必要というわけではありません。
その証拠に毎年のように、体力試験で不合格になる受験生が存在しています。
そこで消防士の体力試験に精通したプロに協力してもらうと、不合格になる可能性を限りなく0に近づけることができます。
本章では、そんなプロが在籍するスクールを紹介します。
元消防士が在籍する東消塾
東消塾は消防士の合格を目指す日本でも数少ないオンラインスクールです。
実は、この東消塾の代表は元東京消防庁という、非常に珍しいスクール。
大きな特徴として、体力試験に関するサポートも充実している点です。
サービスの内容については下記の記事で詳しく解説しています。
>>東消塾って実際どうなの?元消防士がホンネで語る!講義内容・講師・サポートを徹底評価
東消塾の公式YouTubeでは、体力試験についても解説されています。
大手予備校では指導できない
現在、多くの予備校や専門学校が存在しており、消防士を目指すコースも多数あります。
しかし、元消防士が教えてくれる教育機関はほぼ皆無に近いでしょう。
そのため、体力試験などのアドバイスは素人に近いと思っておいてください。
まとめ:体力試験の重要度は低い

消防士=体力というイメージが強いですが、現在はそんなことありません。
体力試験を避けることはできませんが、平均以上の成績を残せば十分に合格できます。
現在では、東消塾など消防士に特化した通信講座もあるので、どうしても心配な人は相談してください。
体力試験の重要度が低いとはいえ、好成績であれば評価は高くなります。
特に面接などでは好印象になります。そのため、良い成績を狙えるのであれば狙いにいきましょう。
繰り返しになりますが、体力試験は「ある程度」で十分です。必要以上に不安がらず、消防士を目指してください。
消防士の採用試験は、体力試験だけではありません。
消防士の採用試験の内容をまとめている記事は下記をご覧ください。
>>消防士の採用試験の内容とは?元消防士が試験の流れや対策を簡単に解説


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