消防士採用試験の勉強方法と注意点を元消防士が徹底解説

消防士試験勉強方法

あなたは消防士という夢を叶えるために、今まさに勉強方法を探している最中ではないでしょうか?

「体力には自信があるけど、筆記試験が不安…」「何をどう勉強すればいいのか分からない…」「効率的な勉強方法を知りたい…」そんな悩みや疑問を抱えているかもしれません。

消防士の採用試験は数多くの科目があり対策が大変ですが、それぞれに効率のいい勉強方法があります。

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  • 消防士を目指しているけど、勉強方法がいまいちわからない
  • 消防士に興味があるけど、何もわからない
  • 合格に不安を抱えている

私も消防士を目指していた頃は、同じように不安でいっぱいでした。

日々の勉強の中で、徹底的に過去問を分析し、出題傾向を把握、弱点分野を克服する勉強法を確立したのです。

この記事のまとめ

【筆記試験の勉強方法】

  • 一般知能:解法パターンを理解し、問題をパターン化する
  • 一般知識:過去問を解きまくり、自治体の傾向を掴む
  • 適性試験:早く正確に解く練習をする
  • 適性検査:特に対策の必要なし
  • 論作文試験:起承転結を意識し、誤字脱字を完全に無くす

【体力試験の対策方法】

自治体ごとの種目を確認し、平均以上の成績を残せるようにする

【面接試験の対策方法】

  • 早い段階で自己分析をする
  • 自治体の研究をする
  • 模擬面接を重ねる

【独学で勉強する方法】

  • 自分の実力を知る
  • 学習計画を立てる
  • 実際に勉強する
  • 模擬試験を受ける

【予備校を活用して勉強する方法】

  • 最適な予備校を選ぶ
  • サービスをうまく使う
  • 受け身にならない

初心者でも、正しい勉強を続ければ、必ず消防士の採用試験に合格できるので心配しないでください。

ヤット

勉強方法さえ間違わなければ、誰でも消防士になることができます。

この記事では、私の経験を踏まえ、消防士採用試験の勉強方法を徹底解説します。

筆記試験対策はもちろん、体力試験や面接試験への対策についても触れています。

この記事を読めば、試験合格への道筋が明確になり、自信を持って試験に臨めるようになるでしょう

ぜひ最後まで読んで、あなたの夢の実現に役立ててください。

目次

消防士採用試験の流れと内容

いきなり試験の勉強方法と言っても、そもそも試験の内容や流れを把握していないと正しい勉強はできません。

まずは、試験の流れなどを把握した上で、どんな対策が必要か考えていきましょう。

試験の流れ

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試験の流れは大きく3つありますね。

それが、筆記試験、体力試験、面接試験です。

多くの消防本部では1次試験で筆記試験が実施され、1次試験に合格した受験生だけが2次試験に進むことになります。

多くの自治体では3次試験まで実施されます。

ヤット

最終試験に合格するまで、何らかの試験対策をずっと続けるというイメージですね。

試験の内容

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採用試験の流れには大きく3つの流れがありますが、それぞれ細かく試験内容があります。

詳しい対策については、後の章で解説します。

簡単に紹介しますね。

まずはどんな内容なのか知っておきましょう。

【筆記試験】:自治体によって実施される試験が異なる

  • 一般教養試験
  • 論作文試験
  • 適性試験
  • 適性検査

【体力試験】:自治体によって体力試験の種目は異なる

  • 持久力系(1,500m走、SST)
  • パワー系(握力、腕立て伏せ)
  • 柔軟系(長座体前屈)
  • 瞬発系(反復横跳び、立ち幅跳び)

【面接試験】:基本的には全ての自治体で個別面接が実施される

  • 個別面接
  • 集団面接
  • 集団討論

学習計画をしっかり立てる

ある程度、試験内容を把握できれば、学習計画を立てましょう。

不合格になる受験生は、すぐに個別の対策をしがちですが、大きな間違いです。

ただ、目の前の課題をこなしていくだけでは効率的な学習ができません。

必ず計画に沿って対策してください。

試験本番まで逆算して考える

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自分の試験本番までに、どれくらいの時間があるか調べてください。

残された日数を逆算し、どれくらいの余裕があるのか、またその日数でどれくらいの勉強をこなせるのか、などを決めていきます。

例えば、試験本番までに6ヶ月あるのであれば180日の間にどれくらいの勉強をするのか考えます。

数字関係は下記を参考にしてください。

  • 試験本番までの日数
  • 1日に勉強に割ける時間
  • 1次試験と2次試験の日数
  • 2次試験の3次試験までの日数

試験本番までの日数はもちろんのこと、試験が始まってからの時間も調べておくべきです。

例えば、筆記試験に合格してから体力試験までの日数など。

間の期間が短ければ、筆記試験に合格してから対策を始めても遅いため、同時並行で対策していく必要がありますね。

ヤット

少しでもいいので同時並行で対策していくべきです。

個人の実力を考える

消防士試験勉強方法

学力や体力などには、大きな差がありますよね。

そのため、自分の力を冷静に分析しておく必要があります。

学力に自信があるのであれば、筆記試験対策をそこそこで抑えておいて、体力試験や面接試験に注力しましょう。

自分の力を試す方法は以下を参考にしてください。

  • 模試を受けて7割以上得点できているか
  • 体力テストで平均値以上の数値を記録できたか
  • 論作文試験で、時間内でテーマに沿って記述できたか
ヤット

他にも自分の力を試す方法はありますが、上記の方法で自分の力を試すことができます。 

学習計画を立てる重要性

消防士試験勉強方法

多くの受験生は学習計画の重要性を理解していません。

計画するべき大きな理由は、効率性です。

消防士の採用試験は対策すべきことが非常に多く、時間が限られています。

そのため、何を対策するかではなく、何を捨てるかが重要になってきますね。

ヤット

私は学習計画をしっかり考えて試験に挑戦し、難関試験に合格することができました。

対策する必要がないのに、対策することほど無駄なことはありません。

計画に沿って、厳選したものだけ対策していくようにしましょう。

筆記試験

消防士試験勉強方法

この章では、筆記試験の具体的な対策方法について解説していきます。

筆記試験では、最も多くの受験生が不合格になるため気合いを入れて対策してください。

結論、それぞれの対策方法は下記のとおりです。

  • 一般知能→解法パターンを理解、暗記する
  • 一般知識→暗記すべき部分を絞り、捨てるところは捨てる
  • 論作文→国語のルールを守り、文字数制限まで書けるようにする
  • 適性試験→素早く正確に問題を解く

一般教養試験

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一般教養試験は多くの自治体で採用されている試験になります。

内容は、高校までに学習した内容が出題されます。

  • 数的推理
  • 判断推理
  • 空間把握
  • 文章理解
  • 資料解釈
  • 社会科学(政治、経済)
  • 人文科学(世界史、日本史、地理)
  • 自然科学(数学、物理、化学)

一般知能

一般知能は、数学的知識を応用した問題になります。

特に数的処理(数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈)は出題数が多く、試験の合否を左右する科目ですね。

一般知能には全ての問題に解法パターンが存在しており、どれだけのパターンを頭にストックできるかが鍵ですね。

ポイント
  • 問題を解いていく流れ
  • 勉強のコツ

問題を解いていく流れは、

  • 問題をみる
  • どの解法パターンが当てはまるか考える
  • 実際に解法パターンでといていく

これだけです。

問題自体は難しく見えますが、意外と解ける問題も多くありますよ

一般知能はとにかく、どれだけの解法パターンを頭の中に叩き込み、問題ごとに使い分けられるかどうかにかかっています。

そのためには、毎日問題を解きながら解法パターンを身につけましょう。

ヤット

コツとしては、問題文を読んだ後にすぐに問題名が思い浮かぶかどうかですね。

そもそも問題の種類が分類できなければ、どの解法パターンに当てはまるかわかりません。

例えば、下記のような問題があったとしましょう。

【問題例】

東京消防庁問題例
令和6年度東京消防庁I類1回目の問題例より

あなたは、この問題を見てすぐに問題名を言えるでしょうか?

この問題は、判断推理の位置関係という問題ですね。

位置関係にも明確に解法パターンが存在しています。

現在、一般知能の解法パターンは90個〜100個と言われています。

後は、そのパターンに当てはめて答えていくだけです。

ヤット

私は解法パターンを理解してから飛躍的に得点できるようになりました。

一般知能における、それぞれの科目を簡単に紹介します。

数的推理

数学に最も近い分野の問題です。

中学受験の算数に近い問題が多いので、基礎的な理解を固めておきましょう。

【問題例】

  • 旅人算
  • 倍数、約数
  • 場合の数
  • 確率…etc

判断推理

数的推理に比べ、クイズ的な要素が強く勉強しやすい科目ですね。

問題は、与えられた条件を守りながら、条件を満たす選択肢を選ぶという流れになります。

数学的な要素が少ないため、文系の受験生でも得点しやすいですよ。

しかし、条件が多いため時間がかかる問題でもあり、時間をロスしてしまう危険があります。

条件を整理し、最短で答えを求められるようにする必要がありますよ。

【問題例】

  • 位置関係
  • 順序整序
  • 集合
  • 真偽…etc

空間把握

図形に関する問題全般が出題されます。

立体を切り取った断面図を頭の中でイメージしたり、図形を転がした軌跡を考える問題などですね。

空間把握は、苦手な受験生はずっと解けない問題でもあります。

そのため、あまり深く対策しない方が得策です。

出題数も2問前後なので、大きく合否を左右する問題ではありません。

イメージするだけではなく、数字を暗記するだけで解ける問題もあります。

自分が解ける問題だけ確実に解けるような対策でも十分です。

ヤット

私は2問中1点だけ得点できればいいと思って勉強していましたね。

資料解釈

資料から読み取れる数値を正しく計算し、選択肢をえらぶ問題です。

数的推理や判断推理に比べ、安定した得点が見込める科目でもありますね。

一方で解答に時間がかかり、概算で計算する能力などが求められます。

選択肢の中で絶対にあり得ないものが含まれている場合があり、そういった場合は確実に正しい選択肢を選べるようにしておきましょう。

【問題例】

  • 実数
  • 指数
  • 増加率
  • 減少率
  • 構成比…etc

文章理解

文章を素早く読み、筆者の主張や要旨を選択する問題です。

現代文、英文、古文の中から出題されますね。

出題数は9問前後と多く、数的処理に次いで重要度の高い試験と言えます。

ある程度、安定した得点ができるまで時間がかかるため、早めから対策しておく必要がありますよ。

最低でも下記のような文章のルールを押さえておきましょう。

  • 順序
  • 逆説
  • 並立
  • 添加
  • 対比…etc
ヤット

文章理解は、長文の中から鍵となるキーワードを見つけることが大切です。

一般知識

一般知能に比べて暗記が中心となる分野になります。

教養試験全体の割合では、3割〜5割となっているわりに、科目数が10科目以上に及びますね。

そのため、非常に勉強効率の悪い分野でもあります。

勉強方法は、下記の通りです。

出題数の多い社会科学を中心に勉強する

一般知識の中で、最も出題数が多いのは社会科学です。

  • 社会科学:12問
  • 人文科学:6問
  • 自然科学:7問

自治体によってばらつきがありますが、大体こんな感じですね。

社会科学は明らかに出題数が多いので、社会科学を中心に勉強すれば効率よく得点できます。

数科目を同時並行で勉強していく

1科目だけをずっと勉強するのはNGです。

人間の記憶は曖昧なもので、勉強した翌日には多くの部分を忘れてしまいます。

また、1科目ずつ勉強していくと試験本番までに全ての科目を勉強が完了しない危険性もあります。

だからこそ、1問でもいいので毎日解くことが大切

しかし、一般知識は10科目以上あるので、全てを並行して勉強することはできません。

過去の出題傾向などから効率的な勉強方法を自分で確立する必要があります。

過去問を分析する

過去問の分析は必須です。

闇雲に広い範囲を勉強するのは効率が悪いですし、ゴールがわかりにくいですね。

自治体によって、出題傾向があり毎年出題されている部分は、ボンヤリでもいいので頭に入れておきましょう。

独学の場合は、消防士採用試験の問題を集めた過去問を購入すると傾向がわかります。

予備校などを活用しているのであれば、試験データをストックしているので、各自治体の問題を確認することができますよ。

試験本番までに過去問を確認しておきましょう。


【参考】
問題の出題傾向は、各自治体によって様々です。
自分で各自治体の試験データを集めるのは限界がありますよね。
そういった時は、予備校などの過去問集を利用してください。
予備校では毎年何千人という規模で受講生が試験を受験しています。
小規模な自治体から政令指定都市まで、大体の自治体のデータを管理しています。
※受講生以外は閲覧できないので、注意してください。

ヤット

私は過去問のデータを、一通り確認するようにしていました。

一般知識の科目を紹介していきます。

一般知識の科目

社会科学

社会科学に含まれる科目は以下のとおりです。

  • 政治
  • 法律
  • 経済
  • 社会

社会科学は、単純に語句などを暗記するだけでは身につきません。

そのため、時事的な事柄を関連付けて暗記するようにすると記憶に定着しやすくなりますね。

例えば、経済を勉強しているのであれば、その問題に関連するようなニュースを思い浮かべるなど。

単発で暗記するより、他の事柄を橋渡しのように記憶していくと、効果的に学習することができます。

【政治】

  • 政治制度:政治思想、国家観、主要国の政治制度
  • 選挙制度:選挙に関する知識
  • 地方自治:地方自治の基本
  • 国際連合:主要機関

【法律】

  • 法律概論:法の解釈、法の分類
  • 民法、刑法:基本と基礎
  • 日本国憲法:総論、基本的人権

【社会】

  • 社会学:社会学史など
  • 社会事情:経済史、貿易体制

【経済】

  • ミクロ経済:需要曲線、供給曲線、市場
  • マクロ経済:国民所得、金融政策
  • 財政:租税制度
  • 経済事情:世界の通貨、経済史

人文科学

人文科学には以下の科目が含まれます。

  • 日本史
  • 世界史
  • 地理
  • 文学芸術

人文科学を勉強する時は、片手間程度で十分です。

なぜなら、出題数が1問から2問程度で、出題される範囲が広い割に出題数が非常に少ないからです

そのため人文科学は、そこまで勉強の優先度が高くありません

もし、勉強するなら数的処理などの勉強の合間に箸休め的な感覚で勉強するといいでしょう。

ヤット

私もほとんど勉強せずに合格することができました。

自然科学

自然科学は、以下の科目が出題されます。

  • 数学
  • 化学
  • 生物
  • 地学

自然科学は出題傾向を分析して、出題されやすい問題を集中して勉強していきましょう。

自然科学の特性上、出題傾向に偏りがあり、一部の分野から繰り返し同じ問題が出題されますね

そのため、意外と得点しやすい科目でもあります。

ヤット

私は自然科学を完全に捨て、数的処理に全ふりしていました。

論作文試験

消防士試験勉強方法

論作文試験は、全自治体で実施されている試験ですね。

与えられたテーマについて、持っている知識や自分の考えを記述する問題になります。

一般教養試験などと異なり、必ず実施される試験なので必ず対策しておく必要がありますよ。

区分ごとに難易度が異なる

論作文は、大卒区分と高卒区分で難易度が変わってきます。

  • 大卒:論文試験
  • 高卒:論作文試験

大卒区分で出題されるテーマは、課題に対して、課題を洗い出し、解決策などを論じる問題がほとんどです。

一方、高卒区分で出題されるテーマは、受験生の経験などに基づくものが多いですね。

論文試験の場合は、各自治体の問題点などを事前に暗記しておく必要があります。

論作文試験の具体的な勉強方法

勉強方法は以下の方法で行なってください。

日本語のルールを再確認

意外と見落としがちですが、基本的な日本語のルールを守りましょう。

例えば、句読点がなく永遠と続く文章や、語尾の統一が出来ていないなどですね。

内容以前に日本語のルールが守られていない文章は、読んでもらえません。

ヤット

誤字脱字などは論外ですよ。

ネタを集める

特に時事ネタを中心に集めておきましょう。

各自治体の抱える問題点や、改善策などを頭の中にストックしておいてください

最低でも10テーマほどあると安心ですね。

暗記すると言ってもぼんやりで構いません。

良質な文章を読む

良質な文章を書きたければ、良質な文章を読むことによって培われます

論文の参考答案や現代文などを読むといいでしょう。

現代文を読めば、文章理解の勉強にもなるので一石二鳥です。

とにかく書きまくる

書くことに勝る勉強方法をありません。

少しでも毎日書くことをおすすめします。

論作文対策の書く練習は期間限定で、短期間に集中して勉強するものOK。

なぜなら、一度技術が身に付いてしまえば時間が経っても、高いレベルで書くことができるためですね。

また、制限時間内に長文を書く練習にもなるため、本番までに必ず書く練習をしておくべきです。

添削してもらう

論作文の勉強で最も大切なことは添削してもらうことです。

文章の癖や、書き方のコツは専門的な知識を持った人に添削してもらうのが一番です。

客観的にかつ知識がある人に一度は添削してもらいましょう。

ヤット

私は添削してもらってから飛躍的にレベルがあがりました。

適性試験

消防士試験勉強方法

適性試験は近年、増えてきた筆記試験です。

有名なのが東京消防庁が適性試験を採用した事例ですね。

>>東京消防庁の試験制度変更について

適性試験では、10分〜15分の間に素早く問題を解く練習が必要となります。

参考書などを活用し、1問10秒程度で解けるようにしてください。

適性試験は一般教養試験とは異なり、誤答してしまうとマイナス評価になってしまいます

例えば、30問中15問正解しても15問誤答していればプラマイゼロとなり、得点は0点となります。

問題を飛ばしてもマイナスになるので注意してください。

出題形式は下記の通りですね。

  • 計算
  • 分類
  • 照合
  • 置換

適性試験では、10分〜15分の間に素早く問題を解く練習が必要となります。

足切り点は3割程度と言われており、足切りにならないようにしてください。

適性検査

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適性検査は基本的に対策の必要はありません

なぜなら、適性試験とは異なり、適性検査は受験生の人間性を試すものだからです。

実施される代表的な検査は下記のとおりですね。

  • 内田クレペリン検査
  • YG性格検査
  • ロールシャッハテスト

上記の検査は「正解」がなく、矛盾のある答えなどをしないようにすることが大切です。

どうしても心配な場合は、試験前に検査を受けることも可能ですね。

ヤット

私は一度も対策したことがありませんが、不合格になったことはありません。

体力試験

体力試験は、消防士特有の試験科目の1つです。

体力試験で大きな差がつくことはありません。

なぜなら、最低限の体力を測る試験だからです。

試験の目的を理解する

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対策方法はシンプルに体力作りをすればいいのですが、体力を心配している受験生も多いでしょう。

結論からいうと、そこまで心配する必要はありません

なぜなら、自治体が求めている人物像がアスリートのような人物ではなく、最低限の体力があるかどうかだからです。

つまり、体力試験では最低限の基準値をクリアすればいいだけです。

文部科学省のデータを調べる

消防士試験勉強方法

自治体によっては、体力試験の基準値を公開していない場合があります。

そのような場合は、文部科学省が公表しているデータを参考にしてください

文部科学省では「体力テスト」の基準を設定しており、全国の自治体はこの基準値を参考にしています。

この基準値から大きく外れることはないので、ほとんどの場合参考になりますね。

文部科学省の体力テスト

各自治体の試験種目を調べる

消防士試験勉強方法

体力試験の内容は、各自治体で大きく異なります。

例えば、東京消防庁では下記の種目が実施されます。

  • 1km走
  • 反復横跳び
  • 上体起こし
  • 立ち幅跳び
  • 長座体前屈
  • 握力
  • 腕立て伏せ…etc

希に体力試験の内容が公表されていないこともあります。

そういった場合は、文部科学省のテスト内容を参考にしておきましょう。

各種目で苦手な部分を中心にトレーニング

消防士試験勉強方法

自治体で実施される内容を把握すれば、後はトレーニングするだけです。

トレーニングは、基準値に達していない種目から対策していきましょう

例えば、握力の基準値が40kgで、現状35kgしかないのであれば握力を徹底してトレーニングしてください。

基準値に達している項目は、そこまで力を入れてトレーニングする必要はありません。

面接試験

面接試験は、重要度が増している試験です

どれだけ、筆記試験や体力試験の点数が良くても、この面接試験で基準点に達しなければ不合格となってしまいます。

面接カードをしっかり書く

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面接試験に臨む前に必ず面接カードを記入します。

面接カードには下記の内容を記入する必要がありますね。

  • 基本情報(住所・学歴/職歴など)
  • 志望動機
  • 自己PR(長所・短所)
  • 趣味・特技やストレス解消法
  • 課外活動について(ボランティア・アルバイトなど)
  • 併願状況について

自治体によって面接カードの内容は異なりますが、大体は似ています。

実は、面接の進行はこの面接カードを元に行われるため、雑に記入してしまうと、面接を受ける前に合否が決まってしまうこともあります

そのため、しっかりと考えて書いてください。

意識する点は、

  • 突っ込んでほしい部分(自分の強みやアピールしたい部分)を重点的に書く
  • 質問を誘導する

ですね。

基本的に面接カードを記入するときは、必ず予備校など専門的な知識を持った人に添削してもらいましょう

誤字脱字はもちろんのこと、書き方なども全て目を通してもらうことをおすすめします。

ヤット

私は添削してもらって面接カードの質が向上しました。

面接の基準を知る

消防士試験勉強方法

面接対策といえば、漠然と志望動機や自己分析などを行いがちですが、何を基準に対策するかを知っておく必要があります。

それが、面接において基準となる面接評定表の存在です。

面接評定表は、国家公務員の個別面接で実際に使われているものです。

国家公務員は、地方公務員の上位に位置しており、地方自治体も国家公務員の面接評定表を元に受験生の評価を行っています。

ヤット

面接評定表は必ず目を通してください。

面接評定表の具体的な項目を紹介します。

【積極性:意欲、行動力】

  • 自らの考え方を積極的に伝えようとしているか
  • 目標を高く設定しているか
  • 困難なことにチャレンジしようとしているか

【社会性:他者理解、関係構築】

  • 相手のことを考えているか
  • 価値観の共有できるか
  • 信頼関係を築けるか

【信頼感:責任感、達成感】

  • 誠実に対応しているか
  • 相手や課題を選ばず誠実に対応しているか
  • 公務に対する気構えや使命感はあるか

【経験学習能力:課題の認識、経験の適用】

  • 自己の経験から学んだものを現在に活かしているか
  • 優先度や重要度をを明確にし目標を立てているか
  • 他者から学んだことを自己の経験や行動に役立てているか

【自己統制力:情緒安定性、統制力】

  • 落ち着き、安定力があるか
  • ストレスに対応しているか
  • 環境に柔軟に適応できるか
  • 自己を客観視できているか

【自己統制力:情緒安定性、統制力】

  • 落ち着き、安定力があるか
  • ストレスに対応しているか
  • 環境に柔軟に適応できるか
  • 自己を客観視できているか

評定表の内容は以上です。

この内容を全て頭に入れて、考えながら回答するのは流石に無理です。

ただ、全く知らずに面接に臨むと面接官の意図を捉えることができません。

ヤット

さっとでも良いので、面接評定表を確認しておいてください。

自己分析を徹底する

消防士試験勉強方法

自己分析をする最大の理由は、自分の強みや性格を志望動機や他の回答に絡められることです。

自己分析をすることによって、回答に深みや説得力が増すので絶対やるべきですね。

面接で結果を出せない人は、自己分析をやっていない場合がほとんどです。

自己=自分のことなのにも関わらず、しっかりと答えられないのですから、当然のように減点対象となってしまいます。

自分のことだから、どんな質問がきても答えられると思っている人は、今すぐ考えを改めてください。

自己分析をするメリット
  • 回答に説得力や深みが出る
  • 熱意が面接官に伝わりやすい
  • 自分を客観視できる

希望自治体の研究

消防士試験勉強方法

自己分析よりも優先度は低くなりますが、希望先の研究も行ってください。

面接官は受験生に対して「なぜこの自治体でなければならないのか?」という点が気になるため、受験生の回答が評価基準の1つにもなりますね。

例えば、下記のようなポイントを最低限、研究しておいてください。

  • 消防長の名前
  • 職員数
  • 部隊
  • 自治体の取り組み
  • 市長の名前
  • 自分が希望する部署
  • 独自の強み

上記は一例ですが、自分の状況に応じて知っておくべき内容は変わってきます。

模擬面接を行う

消防士試験勉強方法

最も大切なことは模擬面接です。

模擬面接は、実際に試験官役の講師から本番さながらの状況で練習を行うことができます。

模擬面接を受けてみると驚くほど自分が思い通りに回答できないことがわかります。

思い通りにできないことを知るということは本当に大切です。

自分の頭の中で考えていることと、自分が口から出す言葉は異なります。

頭の中ではスラスラと回答しているかもしれませんが、実際には目の前に試験官が座っています。

その圧迫感は経験した人にしかわかりません。

模擬面接を受けずに、本番の面接試験に挑戦するのは無謀です。

ヤット

最低でも3回は模擬面接を受けるようにしましょう。

独学での勉強方法

独学で消防士の採用試験に合格することが可能ですが、基本的にはおすすめしません

なぜなら、合格のハードルが上がってしまうからです。

採用試験は、ただ勉強だけしていても合格することはできません。

勉強以外にも進捗状況の把握や模擬試験の申し込みなど、やるべきことが沢山あります。

そのため、初心者がいきなり独学で試験に挑戦するのはやめておいた方がいいですね。

ヤット

私も実際に独学で挑戦した時期がありますが、時間の無駄でした。

それでも独学で試験に挑戦したい方は、4つのポイントを意識して勉強を進めてください。

自分の実力を知る

消防士試験勉強方法

まず、把握するべきは自分の実力です。

具体的には、下記のことですね。

  • 学力はあるか
  • 体力はあるか
  • コミュニケーション能力はあるか

要は、筆記試験、体力試験、面接試験においてどれくらい自分が対応できるのか考えてください。

筆記試験であれば、模擬試験を受験すれば学力を判断することができます。

得点の割合が6割を超えているようであれば、合格の可能性がありますね。

5割を切っているようであれば、独学は厳しいです。

体力については、希望先の体力試験の内容を確認してください。

体力試験の種目ごとに、平均値をクリアできているかどうかが基準となります。

面接試験については、自分で対策できることは自己分析と志望先自治体の研究のみです。

完全に独学の場合は、模擬面接などは受けることができないので、どこまで自分を客観的にみることができるかが鍵になりますね。

模擬面接を全くせず、面接試験を突破するのは無理です。

学習計画を立てる

消防士試験勉強方法

学習計画は、地図のような役割を果たします。

計画を立てることによって、目標を数値化でき、その数値に向かって努力することができますよね。

ヤット

私も大まかな学習計画を立てて勉強していました。

学習計画は、本番の試験を受験する時期から逆算して考えていきましょう。

半年後に試験に挑戦するとして、試験を大まかに3項目に分けて考えていきます。

下記の画像をご覧ください。

画像

実際には試験の内容によって変わってきますが、大切なことはいつまでに、どれくらいのレベルになっているかどうかです。

学力であれば最低でも1ヶ月前までには、模擬試験で7割以上の得点ができていることが判断材料になってきます。

面接は数値化しにくいので、どのレベルになっているかしっかりと可視化しておきましょう。

ヤット

独学の場合は模擬試験を受けることができないので、可視化が難しいです。

実際に勉強を進める

消防士試験勉強方法

学習計画を立てたら、後は実際に勉強していきましょう。

独学の場合は、問題でわからないことがあると止まってしまうので、注意が必要です。

もし、わからない問題があるなら、ひとまず飛ばして次の問題を解いてください。

ずっとわからない問題を解こうとしても、永遠に解けません。

それなら解けそうな問題を解いていく方が、学習効率が上がりますね。

解けなかった問題は、後日、Yahoo!知恵袋や投稿サイトなどで聞いてみるのも1つの手段です。

ヤット

私は頭の良い友達に少しだけ教わっていました。

模擬試験を受ける

消防士試験勉強方法

独学であっても絶対に模擬試験を受けてください

受験生が最も苦労するのは、筆記試験です。

公務員試験は大学受験とは違い、公務員特有の問題が出題されます。

わかっているつもりでも、意外と得点できないのが公務員試験です。

その判断を唯一できるのが模擬試験で、一度も受験せず本番を迎えるのはやめてください。

模擬試験は、大手の予備校などで簡単に受験することができますよ。

1回の受験に3000円程度の費用がかかってしまいます。

予備校によっても値段が若干違うので、ネットで調べてみるといいでしょう。

独学のポイント

独学はある程度、実力がある人が挑戦しましょう。

特に初心者が独学で試験に挑戦するのは本当に危険です。

初心者の人は後述の予備校を活用すると、最短で合格できる可能性が高くなります。

予備校を活用する勉強方法

独学と対照的に、プロの講師に教えてもらえるのが予備校です。

予備校を活用したとしても、うまく使えなければ意味がありません。

予備校をえらぶ

消防士試験勉強方法

公務員試験に対応した予備校は世の中に数多くあります。

初心者が多くの予備校から、自分に合った予備校を選ぶのは難しいです

最も簡単に選択肢を減らす方法は、消防士に特化したコースがあるかですね。

例えば、東消塾のように消防士をはじめ公安職に特化した予備校などです。

他にはスタディングや資格の大原にも、消防士に特化したコースがありますよ。

その上で、予備校の強みや自分が重視している部分がカバーされているかどうかで判断していきましょう。

おすすめの予備校

消防士試験勉強方法

消防士道場でおすすめする予備校は4つだけです。

正直な話、本当におすすめできる予備校はそこまで多くありません。

予備校の中には、不必要なサービスを付けて無駄に学費が高い予備校があるので注意してください。

おすすめの予備校については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

>>【元消防士が厳選】消防士を目指す人におすすめの予備校4選!絶対に失敗しない予備校選びのコツを解説

東消塾

最もおすすめするのは東消塾ですね。

この予備校は、実際に消防士としての勤務経験がある講師が在籍しており、リアルな話や実践的な指導を受けられることが強みです。

また、メンタル面でのサポート(コーチング)も充実しており、挫折しそうな受験生を浮上させてくれます。

予備校名は東消(東京消防庁の略称)ですが、全国の消防本部にも対応しています。

その証拠に東京消防庁だけでなく、大阪府や福岡県など全国各地の合格実績がありますよ。

東消塾がおすすめな人
  • 実際の消防士から教わりたい
  • いつでも疑問に思ったことを質問したい
  • 体力試験のサポートもしてほしい

>>東消塾の公式サイト

スタディング

スタディング上場企業が運営しており安心感のある予備校ですね。

消防士に特化したコースも揃えており、人気のある予備校の1つです。

費用も平均的な価格帯より低めで、受験生のお財布に優しくなっています。

また、有名な講師が複数名在籍しており、講義のわかりやすさにも定評がありますよ。

スタディングがおすすめな人
  • 有名な予備校で受講したい
  • 質の高い講義を受けたい
  • 参考書を読むのが苦手

>>スタディングの公式サイト

資格の大原

資格の大原は、予備校の中でも歴史があり大手の予備校です。

全国に校舎があり、通学での学習も可能となっています。

実際に校舎がある予備校は少ないので、受験生も安心ですね。

資格の大原がおすすめな人
  • 通学にも興味がある
  • 価格は高くても、質の高い講義を受けたい
  • 講義動画だけでなくセミナーも受けたい

>>資格の大原の公式サイト

アガルートアカデミー

アガルートアカデミーは、設立間もない新しい予備校の1つです。

消防士特化のコースはないのですが、事務系の試験に強く、毎年のように合格者を輩出しています。

消防士を目指しつつ、事務系の試験に挑戦する人はぜひチェックしてください。

ヤット

消防士より難しい試験を受験するなら受講もありです。

アガルートがおすすめ人
  • 事務系+消防士の試験を受ける人
  • 学費の負担を抑えたい(ローン手数料なし)
  • 内定得点がほしい

>>アガルートアカデミーの公式サイト

サービスをうまく使う

予備校を選んだ後は、その予備校の強みや特徴をうまく活用していくべきです。

例えば、模擬面接に定評があるのであれば何度も模擬面接を受けたり、論作文の添削が強いのであれば添削を多めに受けたりするなどですね。

予備校にはそれぞれ、強みがあるのでうまくサービスを使っていきましょう。

ヤット

私が通っていた予備校は模擬面接に定評があったので、10回以上は受けました。

受け身にならない

予備校に通うとどうしても受け身になりがちです。

受け身の状態で試験本番を迎えるのは絶対やめましょう。

なぜなら、予備校であっても主体的に行動できない受験生は置いていかれてしまうからです。

いくらプロの講師が「この方法がいいよ!」と教えてくれても、受験生が受け身であれば右から左に流れて終わりです。

特に予備校生は独学以上に受け身になってしまうので、常に学ぶ姿勢を大切にしてください

予備校を活用すべき3つの理由【結論:独学に比べて効率が爆上がりする】

予備校に通うべき理由は以下の3つあります。

最短で合格できる可能性がある

予備校には指導のプロである講師が多数在籍しています。

独学では学習に限界がありますが、苦手な部分を全てカバーしてくれるのが予備校です。

また、学習効率が格段に上がりますね。

必要な部分は徹底的に教えて貰えますし、そうではないところはサラッと流すだけ。

このように学習に強弱をつけて指導してくれます。

学習効率が上がるので、半年以内の合格を狙うことは難しくありません。

孤独を防ぐことができる

受験はとにかく孤独です。

そんな時に同じような志を持った仲間は、本当に心強い味方です。

私は、独学の時に課題にぶち当たってしまい、何度も挫折した経験があります。

一度挫折してしまうと、立ち直りに時間を要してしまったり、そもそも諦めてしまうこともあります。

しんどい時こそ、自分以外の誰かも同じように苦しい思いをしていると分かれば、心が軽くなりますよ。

学費はすぐに取り戻すことができる

受験生の中には学費の心配をしている人が多いですが、消防士にさえなればすぐに学費分の額を払うことができます

消防士の予備校の学費は平均的に30万円前後です。

どれだけ高くても100万を超えるようなコースはありません。

仮に学費が50万円かかったとしましょう。

消防士になれば、消防学校に通いながら給料が支給されます。

月に10万円、プラスボーナスも支給されるので、半年以内には学費分をペイできることになります。

一方、独学にこだわって試験に挑戦しなかなか結果がでないとすると、学費以上に出費がかかってしまいますよね

だからこそ、最短で消防士になって出費を抑える必要があります。

合格するためには最低半年以上の準備期間を覚悟する

消防士になるためには最低でも半年以上の時間がかかります。

一般的に初心者が公務員試験に合格するためには1,500〜2,000時間の勉強時間が必要と言われています。

1日3時間勉強するとして、およそ半年かかってしまいますよね。

勉強だけでなく、体力試験や面接試験もあるため、もっと時間を要する場合もあります。

中には3ヶ月程度の準備期間で合格する人もいますが、そんな人は稀で一部の天才のような人たちだと思っておいてください。

多くの人は私も含めて凡人なので、そんなうまくいきません

ヤット

一生のうち、たった半年だけでいいので死に物狂いで勉強しましょう。

『消防士採用試験の勉強方法と注意点を元消防士が徹底解説』まとめ

この記事の結論

【筆記試験の勉強方法】

  • 一般知能:解法パターンを理解し、問題をパターン化する
  • 一般知識:過去問を解きまくり、自治体の傾向を掴む
  • 適性試験:早く正確に解く練習をする
  • 論作文試験:起承転結を意識し、誤字脱字を完全に無くす

【体力試験の対策方法】

自治体ごとの種目を確認し、平均以上の成績を残せるようにする

【面接試験の対策方法】

  • 早い段階で自己分析をする
  • 自治体の研究をする
  • 模擬面接を重ねる

【独学で勉強する方法】

  • 自分の実力を知る
  • 学習計画を立てる
  • 実際に勉強する
  • 模擬試験を受ける

【予備校を活用して勉強する方法】

  • 最短で合格できる可能性がある
  • 孤独を防ぐことができる
  • 学費はすぐに取り戻すことができる

消防士の採用試験は勉強すべきことが多く、時間がかかってしまいます。

それぞれ勉強方法が異なるため、早い段階から勉強していきましょう

対策時期については下記記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

>>関連記事【元消防士が解説】消防士になるための予備校はいつから通うべき?

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