
こんな疑問を解決できる記事を作りました。
市役所は公務員の中でも、市民生活に密着して仕事を行い認知度の高い職種の1つ。
そのため、多くの受験生から人気があります。
市役所の試験は、
- 筆記試験
- 面接試験
に分かれており、1つずつ試験を突破していかなくてはなりません。
僕自身は、政令指定都市の消防官として10年の職務歴があり、数多くの試験を受験してきました。
試験内容を把握しておくことによって「何をしなければいけないのか?」と言う疑問が解消されていきます。
市役所の試験内容がいまいちわからない・・・
こんな方は、この記事がお役に立てます。
市役所の全体像に関してはこちらの記事を参考にしてください。
>>【地方公務員】市役所職員の全て【仕事内容から採用試験まで徹底解説】
もくじ
【市役所】試験の内容
市役所の職種には大きく分けて3種類あります。
- 都道府県職員
- 政令指定都市職員
- 小規模〜中規模都市職員
3種類ありますが、基本的に同じような試験が実施されます。
ただ、地方自治体ごとに試験内容が若干異なります。
必ず、ご自身で試験内容を確認するようにしてください。
代表的な試験を紹介していきます。
教養試験
教養試験は、公務員として必要な一般教養を確認するための試験。
問題は5肢択一式という、5つの選択肢の中から1つの正解を選ぶ方式ですね。
出題数は一般的に40題ほど出題され、制限時間は1時間30分〜2時間。
問題の内容は以下のとおり。
一般知能
- 文章理解
- 数的推理
- 判断推理
- 空間把握
- 資料解釈
一般知識
- 人文科学
- 社会科学
- 自然科学
- 時事
一般知能は、文章読解力や基本的な計算力。
一般知識は、歴史や法律など暗記が中心の科目になっています。
出題範囲は非常に幅広く、受験生の点数差が開きやすい試験ですね。
各科目しっかりとした対策が必要となります。

教養試験については、一般教養試験の全体像と対策【具体的な勉強方法】で詳しく解説しています。
論(作)文試験
与えられた課題に対して自分の意見を記述する試験。
制限時間は、おおむね60分〜90分程度で文字数は800字〜1,200字程度です。
教養試験と同時に実施されるか、教養試験合格後の2次試験のいずれかで実施されます。
主に、課題を読む文章読解力や、自分の考えをまとめる文章作成能力が必要です。
論作文試験については、下記の記事で詳しく解説しています。
>>公務員試験の論文の書き方【全く書けない人もこれで書けるようになる】
面接試験
公務員としての心構えや考え方、集団生活などの適性を確認されます。
面接の種類は様々で、
- 個別面接
- 集団面接
- 集団討論
- プレゼン面接
などの試験があり、個別面接は必ず実施されます。
教養試験の成績が良くても、面接試験の成績が悪ければ合格することはできません。
面接試験については、公務員試験の面接は3つのステップで進めていこう【全体像とコツを紹介】で詳細に解説しています。
適性検査
公務員としての適性について確認する検査。
性格検査とも呼ばれ、対策の必要性はありません。
職務適性能力を確認する試験なので、その場で思ったことを正直に記述すると良いでしょう。
検査方法は、クレペリンやY-G式、性格適性検査などがあります。
事務能力診断検査
適性検査と同様に、公務員としての適性を確認する検査になります。
実務をどれくらいの速さで、性格に習得できるかどうかが主な確認ポイント。
知能テストに似た問題が出題されることがあり、繰り返し作業を伴うため忍耐能力が必要です。
参考
地方自治体によっては専門試験が実施されることがあります。
専門試験がある場合は、教養試験とは別の対策が必要となので注意してください。
【市役所】試験の日程と流れ
市役所の試験の日程は4つに分かれています。
A日程 | 概ね6月第3日曜日 |
---|---|
B日程 | 概ね7月第2日曜日 |
C日程 | 概ね9月第3日曜日 |
D日程 | 概ね10月第3日曜日 |
地方自治体によって実施される日程が異なりますね。
試験の流れは以下のとおり。
今回はC日程試験をモデルにしました。
地方自治体によっては採用時期が異なる場合がありますが、基本的には4月採用ですね。
【市役所】試験の難易度
市役所採用試験の難易度は高めと言えます。
難易度を測ることは難しいですが、倍率だけでいうと4倍〜20倍と大きな開きがあります。
これは場所や年度によって受験者数が変化していくため。
しかし、市役所は採用試験の受験資格である年齢が高めに設定されているため、受験生が集まりやすくなっています。
人気のある場所では、倍率が100倍を超えることも。
筆記試験に関しては、教養試験のみの市役所が多く難易度が低いと考えられがちですが、大きな誤解ですね。
教養試験だけでも、出題科目が多くしっかりとした対策が必要。
舐めていると、普通に不合格になってしまいます。
さらに、試験問題は非公開であるため受験情報が入手しにくいといったハードルもありますね。
市役所の試験に限らず、倍率だけでは難易度は決められないため、最初から侮らないようにしましょう。
市役所職員になるためには?
市役所職員になるためには、いかに効率よく試験対策を行なっていくかが鍵です。
そのため、無駄なことはせず計画性を持って勉強していきましょう。
対策を進める上でのポイントを解説していきます。
早い時期から対策を始める
採用試験対策はできるだけ早く始めるべき。
他のサイトでは「早く始めるとモチベーションが下がる」などと紹介していることがありますが、大きな間違い。
市役所採用試験の勉強範囲は非常に幅広く、対策に時間を要します。
初学者から公務員を目指す場合、最低でも1,000時間以上必要であるため、余裕をかましていると試験本番までに間に合いません。
とにかく早い時期に勉強をスタートさせ、余裕を持って試験に臨みましょう。
筆記試験は数的処理を極めよう
筆記試験は数的処理が命です。
数的処理は一度解き方をマスターしてしまうと、どんな問題でも対応できるという利点があります。
これらは解法パターンと呼ばれており、確実に理解するようにしましょう。
逆に一般知識は基本的に暗記していないと解けないため、コスパの悪い科目と言えます。
まずは数的処理を最優先に解いていくこと。
エントリーカードにも注意
一般的な公務員試験では、願書の出願には住所や氏名などの基本情報を記載すれば済む試験がほとんど。
しかし、市役所採用試験は出願の段階で詳細な志望動機などの提出を求められます。
そのため、雑に記載してしまうと後々の試験に影響してくるので気を抜かないようにしてください。
人物重視であることを理解する
皆さんは筆記試験に気を取られがちですが、それ以上に大切なのが面接試験です。
面接試験は筆記試験とちがい、数値によって結果を判断しにくい試験。
まずは、自分を知ることが大切です。
なぜなら、自分を知らなければ面接官の問いに答えることができません。
自分のことを聞かれているのに、答えられないなんて悲しいことです。
つまり、自己分析を日々続けることが重要です。
まとめ:まずは早めの対策を!
市役所採用試験の内容は、非常に広範囲で対策に時間を要します。
もし、市役所職員になりたいという思いがあるのであれば、すぐに対策を始めましょう。
時間はあるようでありません。
倍率や難易度など外的要因が気になる気持ちも理解できますが、まずやるべきは自身の能力を引き上げること。
ライバルや外的要因は無視して、やるべきことをやっていきましょう。
対策方法の詳細については下記の記事も参考にしてください。
>>地方公務員になるための対策方法【元地方公務員が徹底解説】