国家公務員総合職は、公務員試験の最高峰。
その試験では毎年のように、国立大学の出身者が数多く合格しています。
ここで、こんな疑問が出てきますよね。

安心してください。
仮に国立大学出身者しか合格できないのであれば、それは差別になり公務員試験の原則に反してしまいます。
実際に、国立大学以外にも受験生が合格していますよ。
この記事で学べること
- 合格者に国立大学出身が多い理由
- 出身大学は気にしなくて良い
出身大学について不安を感じている方は、ぜひ読んでみてください。
もくじ
【国家公務員】総合職の合格者大学別ランキングTOP10
国家公務員総合職(以下「総合職」)は、言わずと知れた日本最高峰の試験です。
その試験の難易度は、一般職や地方公務員とは比較できないほど。
そのような難易度の高い試験には、全国の猛者が集まってきます。
そこで、ここでは総合職を突破した猛者たちの出身大学別でランキングにしてみました。
参考までにどうぞ。
順位 | 大学名 | 合格者数 |
1位 | 東京大学 | 217 |
2位 | 京都大学 | 130 |
3位 | 北海道大学 | 111 |
4位 | 早稲田大学 | 84 |
5位 | 東北大学 | 75 |
6位 | 慶應義塾大学 | 71 |
7位 | 立命館大学 | 63 |
8位 | 岡山大学 | 61 |
9位 | 中央大学 | 49 |
10位 | 千葉大学 | 47 |
※スマホの場合は、右にスクリーすることができます。
※2022年6月20日:人事院発表のデータより
2強は東大と京大
やはりというか、この2大学が上位となりました。
キャリア官僚は東大のイメージがありますが、意外と京大の出身者も総合職に合格しています。
京都大学では総合職をはじめ一般職、地方上級などに対応した学内講座を実施しており、サポート体制が充実しているようです。
また、京都大学出身の受験生は、2012年度に採用試験制度が変更されて以来、総合職の合格者が平均100人を超えています。
一方、東京大学。
東京大学では、総合職全体の合格者の東大出身の割合は11.5%です。
このパーセンテージは、10人に1人が東大卒という結果になっていますね。
「東大の官僚離れ」などと揶揄(やゆ)されていますが、そもそも総合職への申込者数が全体的に減少しているためでもあります。
ただ、どこまで行っても日本最強の東大ブランド。
しばらくは、キャリア官僚の多くは東大出身者という時代が続くでしょう。
【国立公務員】総合職試験に国立大学の出身者が多い理由
総合職の試験はとにかく難しい。
誰でも気軽に受験できるようなレベルの試験ではありません。
難易度からも、総合職の合格者に国立大学出身者が多い理由が隠されています。
力がある者が集まる
そもそも、東京大学や京都大学は国立大学の頂点に位置する大学です。
そのため、必然的に全国から学習能力や知識力が卓越した学生たちが多く在籍しています。
東京大学や京都大学などを合格する実力を持っている受験生が、総合職を受験した場合に自然と合格する流れになってしまうでしょう。
国立大出身の派閥がある
総合職には、派閥があります。
というより、どの公務員にも必ず派閥があります。
例えば、
「この受験生は〇〇大学だから取っておこう」
「この〇〇庁の人事の人が〇〇大学出身だから、〇〇大学の人は有利」
このような感じですね。
これは差別というより、現在の公務員試験でも普通にあることなんですよね。
そもそも面接官も人間なので、どこかの部分で私的な感情を持っているので仕方ないわけです。
しかも、総合職の採用試験は特に大学派閥が色濃く残っている公務員とも言えるでしょう。
【国家公務員】総合職試験で他大学は不利なのか?
ここまで記事を読んでくださった方は「やっぱり国立の方が有利なんじゃないの?」と思いますよね。
でも、結論から言うと出身大学は合否結果に関係ありません。
そもそも国家総合職の試験は、一定の条件を満たし、大学卒業以上の学歴があれば日本人の誰もが受験できる試験です。
そのため、大学による差別はありません。
学力としては、偏差値60位上が合格最低ラインとされています。
出身大学に関係なく必要なこと
実力によって対策すべきことは様々ですが、総合職に合格するためには概ね1〜2年ほどの準備期間が必要です。
例え、国立大学に在籍してたとしても早い段階から準備をスタートさせましょう。
準備が早ければ早いほど、問題が発生したとしても余裕を持って対応することが可能です。
また、学習だけでなくコミュニケーション能力が必要です。
なぜなら、国家公務員には「官庁訪問」という試験があるため。
この官庁訪問は個人面接とは異なり、よりコミュニケーションが求められます。
出身大学にコンプレックスがあるあなたへ

こんな風に思ったあなたの気持ちはよく分かります。
結論、どうしようもないのです。
ただ!
考えてみてください。
仮に国立大学でない自分自身が総合職の試験を受験したとしましょう。
最終まで進んだとして、ライバルが国立大学出身の場合、あなたに何ができるでしょうか?
ライバルに「国立大学を中退してもらっていいですか?」こんな風に頼んで、ライバルが了承してくれるはずありません。
また、人事院に対して「私を選んでください!」と頼んだとしても、そんなこと聞いてくれるはずはありません。
つまり、採用に関しては何もコントロールできないのです。
あなたができることは、たった2つ。
- 筆記で良い点をとる
- 面接や官庁訪問で良い印象を持ってもらう
もうこれだけなんです。
シンプルイズベストです。
上記の2つ以外に、あなたのコントロールできることはありません。
出身大学を気にする間に、自分に集中してやるべきことをやっていきましょう。
【国家公務員】総合職試験・大学2年から受験可能へ
総合職の試験(キャリア官僚)の志望者が減少傾向となる中で、人事院では来年度(2023年度)から早ければ大学2年から第1次試験を受験できることが可能になります。
総合職の試験は、春と秋の2回、1次試験が行われ、合格すると官庁訪問を経て採用されるかどうか決まります。
人事院では、優秀な学生に早めに国家公務員への興味を持ってもらおうと必死になっています。
これは、総合職に関わらず公務員の世界では人材不足が問題になっておるおり、早急な問題解決が求められていますね。
また、例年4月に実施されている春の1次試験の時期を来年(2023年度)は2週間程度早めると発表しています。
その後、2024年度から1ヶ月程度前倒しして3月中旬から下旬に実施するとのこと。
これにより、官庁訪問と民間企業の採用面接が始まる期間を近付け、民間企業と併願しやすくしています。
総合職試験の申込者数は、2021年度より増加したものの現行の試験制度となった平成24年度と比べると3割以上減少傾向となっています。
まとめ
総合職の大学出身者ランキングでは、東大が1位、京大が2位という結果になりました。
この結果だけを見ると、ため息が聞こえてきそうですが、はっきり言ってこのような情報は無視しておけばいいのです。
そもそもライバルが高学歴だからといって、学歴コンプレックスで悩んでしまうようでは甘いんですよね。
公務員試験は、条件を満たせば日本人の誰でも受験できる平等な試験なのです。
学歴などは関係なく、受験生が「総合職職員として」ふさわしいと判断されれば、合格できます。
いいですか、もう一度言います。
学歴は関係ない!
焦らず、1つ1つ地道に積み重ねていきましょう。
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