

増加率は資料解釈の問題において最重要項目となっています。
もし選択肢に「増加率が〜」と言う文言が見えたらその選択肢が答えになる可能性が高くなります。

パターンの中でも特に注目してほしいのが増加率です。
この記事でわかること
①同じ量増加したときの判定
②1.5倍超えているかどうかの判定
③問題例を使っての解説
それでは解説していきましょう。
資料解釈のパターン③
同じ量増加したときの判定
資料解釈の問題には増加や減少と言うキーワードが重要になってきます。
その中で「同じ量増加したときの判定」と言うものがあります。
問題例を見ながら解説していきます。
【問題例】
輸入販売をしているA社とB社がある。2001年のAとB社のぞれぞれの売り上げは50億円、100億円であった。翌年にはそれぞれ100億円と150億円の売り上げであった。どちらの方が増加率が高いか?
このような問題があるとしましょう。
文章だけ見ると、ややこしいので自分なりに書き直してみましょう。
このような表にしてみました。

表を見てもわかるように、A社もB社も同じ量だけ増加しています。
まず以下のことを覚えておいてください。
同じ量増加したとき、元の値が小さい方が増加率が高い

50→100
100→150
と、どちらも増加していますが増加率になると話は別です。
まず、皆さんが上記の数字から増加率を求めることはできますか?
分からないと言う方は以下のような計算をしてみましょう。

心配ありません。このように考えていきましょう。
左辺の50というA社の数字が01年で、Xは50にどんな数字をかければ右辺の100になるか、ということを表しています。
「何」をかければ100になるかという数値はわかりません。
分からない=文字で表すでしたね。
そして右辺の100は02年の数字となります。

まず数字を小さくするために両辺を10で割っています。
そしてそこから一瞬で2という数字が導き出せました。
この2は何を表しているかというと、01年の数字から02年の増加率は2倍ということになります。
この要領でB社も計算してみましょう。
Xは1.5倍という数値が導き出されました。
上記のことをまとめると、
A社の増加率=2倍
B社の増加率=1.5倍
この事実からA社の方が増加率が高いということが判明しました。

そうなんです。
やはり計算を重ねていくと脳が疲れてしまいます。
しかし、初めの方で「同じ量増加したとき、元の値が小さい方が増加率が高い」ということをお伝えしていましたね。
A社の元の数字は50、一方B社は100です。

これを覚えておいたら一瞬でA社の方が増加率が高いって分かるにゃ✨

1.5倍超えているかどうかの判定
「1.5倍超えているかどうか」ということもよく問題文に出てくるキーワードです。
これも問題例を一緒に確認していきましょう。
【問題例】
予備校を経営しているA社がある。京都と大阪での支社の売り上げは以下の表の通りである。
大阪支社は京都支社より毎年売り上げが多い。01年〜04年までも間で大阪支社が京都支社より1.5倍以上売り上げている年はいつか?
このような問題が出題されれば「あ!1.5倍の問題きたぞ!」と思いましょう。
そして以下の公式を覚えておいてください。
元の数(A)の半分を、元の数に足して(B)、比べたい数字(C)がBより多ければ、1.5倍以上となる


問題の数字を見比べながら解説していきましょう。
01年の大阪と京都の数字に注目しましょう。
京都→840
大阪→990
となっています。
それでは、公式に従って計算してみましょう。
このようになりますね。
公式を文字で説明すると難しくなってしまいますが、やっていることは至ってシンプルです。
840の半分が420、その数字を元の数字に足して1260、その数値が990より大きくなっています。
これは何を表しているかというと、01年の大阪支社の売り上げは1.5倍ないということがわかります。
この要領で02年も考えていきましょう。
どうでしょうか?
大阪支社の売り上げの方が多くなっていますね。
つまり、1.5倍超えているということになります。


また資料解釈特有の計算方法が出てきました。
270の半分は135です。
しかし僕は130としました。
他の数的推理の問題でこのようなことをすると、一生答えを出すことはできません。
しかし資料解釈の問題ではこれが出来てしまいます。
ポイント
奇数は計算しにくいので、偶数にする
これは結構大切です。
135は奇数で、この数字を足したりひいたり、割ったりという作業をしようとすると、確実に時間がかかってしまいます。
すぐに計算できるという人も居ますが、積み重ねが大きな時間のロスとなります。
なので、計算し易い偶数に直しましょう。
ちなみに135で計算しても130で計算しても答えに差はありません。
一度自分で計算してみてください。
どうせなら、簡単な計算で簡単に答えが出す方が楽ですよね。

まとめ
本日の記事は以上になります。
今日お伝えした計算方法はあまり知られていません。
何故なら、あまり大事ではないと思われているからです。
この記事を読んでくださっている皆さんは、確実に他の受験生より一歩リードしています。
こう言った計算方法はシンプルで一度覚えてしまうと、資料解釈以外の問題にも活用出来ます。
そうなったら最強です。
是非、この公式を自分の武器にしてください。
ポイント
・同じ量増加したとき、元の値が小さい方が増加率が高い
・数字を半分にして足してみる
・奇数は偶数にして計算しやすくする